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9月急騰分が消えた、米くしゃみで日本株の調整急-2万2500円攻防

10/11(木) 14:35配信

Bloomberg

順調に上昇トレンドを続けてきた米国株に変調の兆しが出て、11日の日本株は日経平均株価の日中下げ幅が2月6日(1603円)に次ぐことし2番目を記録した。相場の先行きは米長期金利の動向次第とみる市場関係者が多い中、当面は2万2500円を維持できるかどうかが焦点となっている。

10日の米国市場では、10年債利回りが一時3.24%と高止まりする中、主要な半導体関連企業で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が4.5%安と2月5日以来、グロース銘柄の象徴であるFANG+指数も5.6%安と3月27日以来の下落率となった。米国株投資家の恐怖心理を示し、変動性の指標であるシカゴ・ボラティリティー指数(VIX)は44%上昇の22.96と半年ぶりの高水準に達した。

東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「米国では週間ベースで先週末に10年債利回りとS&P500種株価指数の益回りとのイールドスプレッドがマイナス2.78%と1月以来の水準まで上昇し、株価の割高感から調整となった」とみている。米債市場が一定水準を付けたた9日の取引を受け、「投資家はアセットアロケーションを再計算し、翌営業日に株売りを出すことが10日の米株調整につながった」と言う。

11日の東京株式市場ではTOPIXが1700ポイント、日経平均が2万3000円の心理的節目を割り込み、両指数は9月上旬をボトムとした上昇相場をほぼ帳消しにした。チャート分析上も、日経平均は投資家の短期売買コストを示す25日移動平均線、中期の75日線を次々下回り、「2万2500円を維持できるかどうかが焦点。ここを維持できれば、上昇トレンドは維持できるが、割り込むと調整が深刻化しやすい」と平川氏は予想した。

野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「金利と株が互いに落ち着きどころを探る中、市場は3.24-3.25%当たりを一つの閾値(しきいち)として認識しているなら、いったんは株と債券との利回り縮小から株式の割高感が意識され、調整圧力がかかりやすい」との見方だ。同時に10日の米市場で株安が進んだ半面、10年債利回りは低下したことにも言及、「資産市場全体から資金は流出しておらず、金利と株のバランスは依然働いている。マーケットが日柄をかけ、手探りし、消化していくというのが考えられるストーリー」と話す。

水戸証券投資顧問部の酒井一チーフファンドマネージャーは、「当面は金利上昇への警戒で不安定な相場が続きそうだが、日本株は9月以降の上げが帳消しとなったことで短期急騰分のガス抜きはかなり解消されてきている」と指摘した。「企業業績ではまだ陰りがみられないことから、業績面が見直されれば、現水準からの下値は買い場とみて良いのではないか」と分析している。

Toshiro Hasegawa

最終更新:10/11(木) 14:35
Bloomberg

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