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美容家電に本気のマクセル、第1弾は温風を“出さない”ドライヤー

10/12(金) 8:10配信

MONOist

 マクセルは2018年10月11日、同社で初めてとなる美容家電の新ブランドを発表した。ブランド名は同社名を逆読みした「llexam(レクサム)」で、美容家電事業への取り組みを強化する。ブランド価値向上と認知拡大を狙い、当面の間はレクサム製品を美容サロンルートのみで販売する戦略を取る。

温風ドライヤーと光ドライヤーの毛髪水分量比較(クリックで拡大) 出典:マクセル

 レクサムを冠する製品は、ドライヤーや美顔器、水素生成器などヘアケア、フェースケア、ボディーケアのカテゴリーに属する美容製品全般を予定している。

美容家電開発では約50年の歴史を持つマクセル

 マクセルは2018年4月に発表した中期経営計画「MG20」で、2020年度の経営目標として売上高2000億円、営業利益150億円を掲げている。同社は、MG20達成の基軸として「自動車」「住生活・インフラ」「健康・理美容」を成長3分野として設定。今回の美容家電ブランド立ち上げは、健康・理美容分野の成長戦略で一翼を担っている。

 同社の健康、美容家電開発の歴史は長い。1970年からOEM(Original Equipment Manufacturing、相手先ブランド名製造)でシェーバーの生産を開始したことを皮切りに、1983年からはOEMでドライヤー生産、2008年からは同じくOEMで美顔器の生産を開始した。同社取締役 ライフソリューション事業本部長の乘松幸示氏は「これまで培ってきた研究開発を新たなブランドに生かす。今までになかった商品コンセプトで、競合製品より優れた機能を持ったオンリー1商品の開発を積極的に進める」と新ブランドに掛ける意気込みを語った。

 レクサムのブランドコンセプトは「美容家電の『常識をひっくり返す』、『逆転の発想』で、常に未来を塗りかえたい」。マクセル(Maxell)の逆読みとなるブランド名はこのコンセプトを体現したものとなる。

温風を出さず、光で髪を乾かすドライヤーに注目集まる

 今回発表されたレクサムブランドの製品は、ドライヤーが2機種と多機能温冷美顔器が1機種の計3アイテム。特に、一般的な温風ドライヤーから動作技術が異なる「光ドライヤー」に注目が集まっていた。

 温風ドライヤーは、ニクロムヒーターを熱源として空気を加熱、温風により髪を乾かす。しかし、「温風が髪に届くまでに周囲空気を巻き込むため、多くの熱エネルギーが必要」「髪が部分的に高温となるオーバードライが発生しやすく、キューティクルが痛みやすい」(マクセル担当者)ことが欠点とされる。

 同社が新開発した光ドライヤーは、ニクロムヒーターの代わりにランプユニットを内蔵。ランプユニットが「紫外線を除いた波長の光を照射し、熱放射で髪を温める」ことが最大の特長だ。ドライヤーからは温風ではなく常温風を光の照射部分に送風し、熱放射によるヘアドライを促進させる。

 ランプの光源については「詳細は明かせない」としつつ、「光源メーカーとの協業で開発したもの」。その他、同製品の開発では「風を拡散させないよう吹き出し口をインナーノズル形状とし、扱いやすいよう重量バランスにも配慮した」ことが工夫点となる。

 記者も同製品を体験したが、電気ストーブに当たっているような温熱感で、従来の温風ドライヤーのように局所が熱く感じることはなかった。このため、髪の潤いを維持したまま髪を乾かすことができ、外部検査機関による評価でも髪のツヤやコシ、指通りが温風ドライヤーと比較して優れていることを確認できたという。また、消費電力も一般的な温風ドライヤーから半分の数値となる600Wと、優れた省電力性能を実現した。

 同製品も美容サロンルートで2018年11月25日から販売開始となるが、「一般消費者もサロンで購入可能」とする。オープン価格とするが、「想定価格は4万5000円程度」。同社担当者は同ブランドの今後について「時期は未定だが、将来的には民生向けに行きたいという思いはある」と語り、「そのためにプロに認められる製品づくりを行い、ブランドを成長させたい」とした。

MONOist

最終更新:10/12(金) 8:10
MONOist

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