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前世界王者の岩佐亮佑が愛車フェラーリ“返上”し、現役続行表明

10/12(金) 16:10配信

スポーツ報知

 プロボクシングの前IBF世界スーパーバンタム級王者で、8月の2度目の防衛戦に失敗し、王座から陥落した岩佐亮佑(28)=セレス=が12日、千葉・柏市内の所属ジムで会見を行い、現役続行を表明した。

 昨年9月の世界初奪取の際、ご褒美にスポンサーから贈られた約3000万円相当の純白の「フェラーリ458スパイダー」を返却したと明かした。「もうチャンピオンじゃないので乗ってる場合じゃない。なので返却しました!」と何ら未練なく言い切った。復帰を決断した9月中旬にすでに返却した愛車を運転した走行距離は1000キロほど。王者のステータスとして保有していた高級外車を手放し、再起にかける思いを「現役として残された時間は少ないので、全力疾走でいく」と意気込んだ。

 王座から陥落した8月の防衛戦で、指名挑戦者のTJ・ドヘニー(31)=アイルランド=に0―3の判定負け。「負けて8割は引退する気持ちだった」というが、「応援してくれた方々から『もう十分夢を見させてもらった。次は自分のためにやれ』と言われて肩の荷が下りました。純粋に自分の大好きなボクシングをのびのびとやりたくなった」。9月中旬に現役続行を決断し、所属のセレス小林会長にも「『もう一度、やらせてください』と伝えました」。セレス会長も「あれが限界かな…と思う疑問符があったし、悔しくて辞めないだろう、たぶん、やるなと思っていた」と快諾した。

 復帰ロードもすでに描いている。現在はIBFスーパーバンタム級3位だが、1位と2位が空位のため、岩佐がこの級の最上位に位置している。IBFから指名挑戦者決定戦の指令が下される可能性があるという。復帰戦がいきなり世界前哨戦になる見通しもあるが、「交渉段階でまだ分からない。早ければ年明けに組まれる可能性もある」とセレス会長。さらに、復帰戦がドヘニーへの雪辱戦になることもありえる。セレス会長は「チャンスがあるなら再戦を最優先したい」と語った。

 7日に行われた1階級下のバンタム級でWBA王者の井上尚弥(25)=大橋=が、70秒殺の一撃KOで初防衛に成功した世界戦も生観戦し、衝撃を受けた。「お客さんは喜ぶだろうけど、ボクサーとしては『やってらんねぇ』って気持ちになりましたよ。どうやったらあんな勝ち方できるんだって、嫉妬する以上の気持ちになってね」と胸中はやや複雑。「でも、復帰を決断した後に見て良かった。(去就への)心が揺れている時にあの試合を見たら多分、辞めてましたよ。人の試合を見て頑張ろうって気持ちにはなったことはあっても『やってらんねぇ』って気持ちになったのは初めて」と笑った。

 再起に向けて、今月上旬から体を動かし始めた。王座陥落の最大の敗因を岩佐は「ボクシングの本質である、ドツキ合うことを忘れていた」と振り返った。「ファイターだと思っていた相手(ドヘニー)がアウトボクシングをして崩れてしまった。やりづらいだけで対応できず終わってしまった甘さがあった。最高と最悪をイメージした、もっと考えるボクシングをしたい」と岩佐。セレス会長は「共通の夢は海外で勝つこと。そのチャンスをつかむためにも、再び世界を目指したい」と語った。

最終更新:10/13(土) 7:34
スポーツ報知