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皇位継承式典 大嘗宮は前回規模…伝統堅持し経費削減

10/12(金) 20:11配信

産経新聞

 政府の皇位継承式典委員会設置を受け、宮内庁は12日、山本信一郎長官を委員長とし、新天皇が即位後初めて執り行う新嘗祭(にいなめさい)「大嘗祭(だいじょうさい)」などの詳細を詰める「大礼(たいれい)委員会」を設置、初会合を開いた。2つの委員会の当面の課題は、即位礼正殿の儀(即位の礼)や大嘗祭などの参列者数と費用の確定になる。同庁は天皇陛下と皇太子さまのご意向も踏まえ経費削減策を検討。伝統を堅持しつつ、国民の理解を得られる儀式を目指す。

 新天皇が即位を宣言する即位の礼には前回、国内各界の代表や158カ国の元首ら計約2200人が参列した。4日連続計7回行われた祝宴「饗宴(きょうえん)の儀」には約3000人が参列。多数回に及ぶ宴は天皇、皇后両陛下に大きなご負担になったとされる。

 このため、宮内庁は参列客と祝宴回数を減らすとともに、関連費用の圧縮を模索。山本長官は12日の式典委で、前回は着席形式だった饗宴の儀について、回数や時間の短縮を念頭に立食を含めた検討を提案した。

 また、山本長官は、前回の即位の礼で宮殿の中庭に張り出す形で設置した一部参列者用の仮設ステージを、今回は設置しない方向性も示した。10月の台風シーズンで迎える即位の礼では、ステージ上の雨をしのげないことを考慮した形だが、関係者によると、費用面で億単位の経費節減が実現するという。

 一方、皇室行事の大嘗祭を行うため設営される「大嘗宮(だいじょうきゅう)」は最重要祭祀という位置づけを重視し、材質や大きさなどは前回を踏襲・維持する方向で調整する。「これ以上狭くすると儀式の本質である祈りの所作に支障が出る」(宮内庁関係者)との意見も踏まえた。

 前回は設営に14億5千万円をかけたが、東京五輪関連施設の建設がピークを迎え、人件費だけで平成当初の1・7倍に高騰している。このため前回は約730人だった参列客を絞り、テントを縮小するなどして経費を抑えたい意向だ。

 ただ、平成当初に比べ、日本と外交関係を持つ国そのものの数が195カ国と増えている。主に国内からの参列客をどう絞り込むかがカギとなりそうだ。

最終更新:10/12(金) 20:11
産経新聞