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「心房細動」増える患者、放置NG カテーテル治療が進歩

10/12(金) 8:24配信

福井新聞ONLINE

 生活習慣の欧米化や高齢化に伴い、脳梗塞、心不全の原因になる不整脈の一種「心房細動」の患者が増えている。放置することによって危険性は高まり、早期治療が肝要だ。カテーテル(細い管)を使った治療が進歩しており、福井県内の専門医は「人間ドックで心電図をとるなど、早期に発見できるようにしてほしい」としている。

 心房細動は、心臓上部にある心房がけいれんしたように震える病気。心房がしっかり収縮しないために心房内に血栓(血の塊)ができやすく、健康な人に比べて脳梗塞は約5倍、心不全は約4倍発症リスクが高まる。現在、国内には約170万人の患者がおり、今後さらに増えるとみられている。

 息切れ、動悸、めまい、脱力感といった症状がある。自覚症状がない場合もあるが、福井県立病院(福井市)の山口正人・循環器内科主任医長は「自覚症状があってもなくても、脳梗塞などの発症リスクは変わらない」。「完全に慢性化すると治療は難しくなるので、初期の段階で治療することが肝要」と語る。

 病状が進み、血栓症の危険が高いと診断された場合は抗凝固薬の内服が有効だが、初めて病気が見つかった人や自覚症状の強い人は「カテーテルアブレーション」といわれる手術で治療する。心房細動の原因の約9割は、左心房に流入する肺静脈の血管の筋肉が異常な刺激を出すこと。カテーテルアブレーションでは、足の付け根と首の血管からカテーテルを挿入し、左心房と肺静脈の間を焼灼し、異常な刺激の影響を抑える。

 手術時間は3~4時間で、3泊4日の入院が必要。手術の翌日から歩くことができる。「カテーテルが細くなって傷が小さくてすみ、麻酔技術も高まるなど体への負担は少なく、痛みもほとんどない」と山口主任医長は説明している。

福井新聞社