ここから本文です

個人情報流出隠蔽のグーグルやFacebookが陥る「大企業病」。自ら明らかにしない体質

10/12(金) 12:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

グーグルが米東部時間10月8日、SNSの「Google+」を閉鎖すると発表した。

50万人超の個人情報が外部からアクセスできる状態になっていたが、公表を控えていたことを、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がスクープ、その直後に発表した。公表すれば、グーグルが議会や規制当局の関心を引き、ブランドが傷つくことを恐れていたとWSJは伝えている。

【他の写真をみる】個人情報流出隠蔽のグーグルやFacebookが陥る「大企業病」。自ら明らかにしない体質

グーグルはWSJの報道直後、Google+を2019年8月末で閉鎖し、継続しないことを発表。理由は「消費者の期待に沿うような、成功できるプロダクト(Google+)を作り、維持していくのには、大きな困難がありすぎる」というものだ。Facebookの台頭に、検索エンジンであるグーグルが危機感を募らせ、2011年にスタートしたGoogle+があっけなくなくなる。

しかし問題なのは、個人情報が流出していた恐れがあるのに、それを隠していたことだ。

Google+は2015年から2018年3月にかけての長期間、ソフトウエアの欠陥で、外部デベロッパーがメールアドレスや性別、職業、年齢などの個人情報(プロファイル)にアクセスできるようになっていた。英ガーディアンによると、外部デベロッパーはデータにアクセスできたユーザーの「友達」の情報まで見ることができたという。

2018年3月、社内で問題が発覚し、欠陥は修正された。しかし、WSJが入手したグーグルの法務・ポリシー担当者らによるメモは、問題を公表すれば「即座に規制当局の関心」を引くとし、欠陥に関する公表が見送られたとしている。関係者によると、サンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)にも、公表しないという計画について報告があったという。

Facebookの情報漏洩との比較を懸念

2018年3月といえば、英データ分析会社ケンブリッジ・アナリティカに、Facebookユーザーの個人情報8700万人分がアプリを通じて流出したことを、英オブザーバー紙などがスクープした時期だ。WSJによると、グーグル法務担当者らのメモは、Facebookの個人情報漏洩問題と比較される可能性が高いとして、「上級幹部」に共有されていた。Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、ケンブリッジ・アナリティカ問題がきっかけで、議会で証言する羽目に陥った。

グーグルのブログは、Google+がいかにFacebookに水をあけられていたかも明らかにした。

「多大な努力と腐心にもかかわらず、(Google+は)幅広い消費者とデベロッパーを獲得できなかった。90%のユーザーの接続時間が、5秒以下だった」

これに対し、グーグルが当初ライバル視したFacebookは現在、ユーザーが1日平均35分を費やしている。

そのFacebookは8700万人分の個人情報漏洩問題で連邦議員の叱責を買い、「プラットフォーマー」に対する規制論が議会で高まった。Facebookは9月半ばにもセキュリティーの欠陥で、約5000万人のユーザー情報にハッカーの影響があった可能性があると発表している。同社は影響があったとみられるユーザーとその予備のユーザーアカウント計9000万を、ユーザーには知らせもせずに即座にリセットするという措置を取った。

関連記事:「裸の王様化」したザッカーバーグはユーザーの安心のために何をすべきか
https://www.businessinsider.jp/post-176456

Google+の個人情報をめぐる問題で、今後再びプラットフォーマーの責任問題が注目を浴びることになるだろう。

1/2ページ

最終更新:10/12(金) 12:11
BUSINESS INSIDER JAPAN