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10年2100億円の契約金の行方は?Jリーグ財務診断「DAZN編」

10/12(金) 16:40配信

VICTORY

Jリーグが開示している経営情報などからクラブの経営状況を探る「Jリーグ財務診断」。第3回は、Jリーグがスポーツ専門ストリーミング(動画配信)サービス「DAZN(ダ・ゾーン)」と結んだ10年2100億円の大型契約、いわゆる“DAZNマネー”が与えているクラブ経営への影響に注目する。
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日本サッカー界に大きな節目が訪れた。Jリーグは2017年1月、英パフォーム・グループが運営する動画配信サービス「DAZN」と放映権契約を締結したと発表した。その金額は17年からの10年間で何と2100億円。スカパー!の契約が年間50億円程度といわれており、実に4倍超にあたる破格条件だった。 

そもそも「DAZN」とは何か。まずは基本的なところからおさらいする。ロンドンを拠点とし、ベルリン、ミュンヘン、東京にオフィスを構えるパフォーム・グループが運営するスポーツ関連の動画コンテンツ配信サービスである「DAZN」は、16年に欧州、日本でサービスを開始。現在は海外サッカー、野球、バスケットボールなど130以上のコンテンツ、年間6000以上の試合をネットでストリーミング配信している。日本では基本的に月額1750円で見放題となり、テレビ、スマートフォンなどで楽しめる。

これまでのスカパー!に比べても格安といえる視聴料にも関わらず、なぜそこまで巨額の投資ができたのか。パフォーム・グループのCTO(最高技術責任者)を務めるフロリアン・ディデリクセン氏は「Jリーグの価値が過小評価されていると考えているからです」と、その理由を説明する。長期的に見て世界でのJリーグの価値を高められるというのがパフォーム・グループの分析。実際に、17年7月に元ドイツ代表FWポドルスキがヴィッセル神戸に加入すると、ドイツでの1節当たりの平均視聴者数が8倍ほどまで増加したという。
また、米国などではライブ中継されているスポーツを賭けの対象にする「スポーツベッティング」が大きなうねりとなっている。カジノの建設を認めるIR推進法が成立した日本でも、将来的に「スポーツベッティング」が合法化される可能性もあり、その重要コンテンツをいち早く抑えようという狙いがあるとも言われている。

さて“黒船襲来”から2年目を迎えたJリーグ。その恩恵は、今夏発表された17年度の経営情報に早速見られた。
大きなトピックの一つが、J1・J2・J3の計54クラブの営業収益(収入)が初めて1000億円を超えた点だ。16年度と比較して営業収益は約112億円も増加。54クラブ中47クラブが売上増を記録した。Jリーグからの各クラブへの配分金総額がDAZN効果で約60億円増えたことにより、各クラブの数字を押し上げたことが大きな要因となった。

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最終更新:10/12(金) 17:25
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