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岸博幸氏、継続雇用の引き上げは「方法として正しいのか疑問」

10/12(金) 19:05配信

TOKYO FM+

中西哲生がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。10月10日(水)放送の「BREAKFAST NEWS」のコーナーでは、慶應義塾大学大学院教授の岸博幸さんに「就活ルール廃止」について伺いました。

日本経済団体連合会(以下、経団連)が発表した「就活ルールを廃止する」という方針は、これから働こうとする若い世代の就職や働き方を変える動きにつながることが予想されます。

以前より「人口減少に加え、外国人雇用が当たり前になっている今、従来の“就活ルール”は合わない」という意見を発信してきた岸さん。経団連の就活ルール廃止について「当然」と言いつつも、安倍晋三首相が掲げる継続雇用の上限を65歳から70歳にする案には疑問を投げかけます。というのも、慢性的に人手不足の中小企業では、すでに高齢者の再雇用に着手しており、「安倍首相の案は実質的に大企業に対して雇用の延長を求める動きである」と岸さん。「結局は終身雇用をずっと続けよう、と言っていることに等しい」と言います。
さらに、現状では定年者は非正規雇用で再雇用されることが多いため「(再雇用された労働者は)給与が下がるだけでなく、(これまでと変わらない環境のもとでは)スキルアップできる機会が失われる」岸さん。また、大企業が雇用を延長することにより、「大企業で経験を積んだ人材が中小企業にまわらなくなり、結果的に効率的な人材配置を妨げてしまう。(継続雇用の引き上げは)方法として正しいのか疑問」とコメントします。

また、岸さんが問題提起するのは、こうした議論に対して野党側からの対案がまったく提示されないこと。「政策論争が乏しければ民間も動きづらい」と発言し、「難しい議論ではあるが、安倍首相が方向性を示した今、野党がもっと対案を提示するべき」と述べていました。

(TOKYO FM「クロノス」2018年10月10日(水)放送より)

最終更新:10/12(金) 19:05
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