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沖縄水産元エースが描く「県民球団」の夢 「台湾も近い。可能性ある」

10/12(金) 11:00配信

沖縄タイムス

 1991年夏の甲子園で沖縄水産エースとして2年連続の準優勝を果たした大野倫さん(45)が、沖縄県内の野球発展に向けて動いている。このほど、県内企業への外国人材紹介などを支援する「ポールスターオキナワゲートウェイ」の執行役員に就任。人材育成のアドバイザーとして県内企業で講話をする傍ら、県内での野球普及に向けたNPO法人の立ち上げを目指している。ゆくゆくは「県民球団」の実現に向けた機運を高めたい考えだ。(我喜屋あかね)

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野球をやる子が減っている

 行動のきっかけは、野球人口の減少に危機感を抱いたから。小学生の息子に連れられて学童野球を観戦し、審判としても関わる中、チーム数の減少などを痛感。「高校野球が盛り上がる裏で、野球をやる小学生が減っている」と衝撃を受けた。

 NPO設立の目的は二つある。まずは県内の幼稚園や小学校を巡回して野球に関連したゲームや体育の授業を行い、競技に触れる機会をつくること。もう一つは県や企業、市民が三位一体の「県民球団」を実現することにある。「県民の総意として広げていきたい。機運を高めるための風を吹かせたい」と語る。

台湾リーグという選択肢

 中学硬式野球のうるま東ボーイズで監督を務める大野さん。選手の身体能力の高さを実感する中で「高校を卒業し、あと3~4年、しっかり体力づくりに取り組めば伸びる選手もたくさんいる」。高校野球以後の受け皿として「県民球団」について考えるようになった。

 9月には韓国、台湾のプロ野球リーグを視察した。台湾とは飛行機で1時間と距離も近く、格安航空会社(LCC)を使えば安価に移動できる。応援団の熱気も高く、「沖縄のチームが参入しても歓迎してくれるはず」と感じた。

 台湾と沖縄との経済や観光、人的交流が盛んになる中で「スポーツでも沖縄からアジアに展開するきっかけになるのでは。大きな夢のように見えるけど、参入は現実的だと思う」と話す。

今が一番いいタイミング

 日本のプロ野球では昨年、ソフトバンクの東浜巨がパ・リーグ最多勝に輝いた。今年は西武の多和田真三郎が最多勝を手中にし、山川穂高の県出身者初となる本塁打王獲得も濃厚となっている。

 「高校野球が全国トップの実績を誇り、社会人クラブチームも増えた。選手のポテンシャルが高まっている中、県民球団は今が一番いいタイミング」と強調する。

 FC琉球、琉球ゴールデンキングスとプロチームが県内でも人気を博している。「機運を高めていけば野球も可能性は十分あると思う。沖縄の未来のためにも、今こそ県民球団の声を広げたい」と意欲を燃やした。

最終更新:10/14(日) 11:00
沖縄タイムス

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