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【埼玉経済ウオッチ】川口信金・木村新理事長インタビュー 「最初に相談される金融機関へ」

10/14(日) 7:55配信

産経新聞

 川口信用金庫(川口市)は平成30年6月25日に総代会、理事会を開催し、木村幹雄氏が8代目の理事長に就任した。トップ交代は8年ぶり。川口市は人口が60万人を超え、今年4月に中核市となった。人口増に合わせて、新たな企業の参入も増え、29年の新設法人数は840社(東京商工リサーチ調べ)で、区別集計のさいたま市を除くと、県内トップとなっている。進化を続ける川口エリアでの信用金庫のあり方や今後の抱負について、木村新理事長に聞いた。

 ◆進むべき道発信

 --就任後の率直な感想は

 「まず就任に際しては、歴代理事長が築いてこられた経営の重責を担う緊張感が大きい。加えて、大学卒業後40年以上勤めさせていただいた当金庫に少しでも恩返しできればと思っている。就任後2カ月をかけて、45の全店舗を回り、取引先約200社を表敬訪問した。改めて顧客とのつながりの大事さを痛感した。並行して全店舗の朝礼および夕礼に参加し、全職員に向けて仕事に対する自分の考えや川口信金が進むべき道を発信した」

 --県内の金融機関でマネーロンダリング(資金洗浄)問題が浮上したが、コンプライアンス(法令順守)対策は

 「私自身が法務監理担当理事を歴任したこともあり、信用失墜に直結するコンプライアンスの順守については各支店に厳しく発信している。金融庁関連の会合で必ず話題に上がるのはマネーロンダリングおよびテロ資金供与対策で、未然防止には金融システムの健全性を維持する観点が大変重要になる。当金庫もさらなる態勢強化に努めている」

 ◆地域の課題解決

 --日銀のゼロ金利政策の下で金融機関の収益基盤が不安定になっている

 「“川口金利”とも言われる営業エリアの金利競争は激化しているが、新規融資先の開拓は至上命題だ。その他、事業先への取り組み強化として、県信用協会の新制度『中小企業と向き合う連携型協調融資保証(フェイス トゥー フェイス 保証)』に注力しており、4~9月で187件を成約した。一方で、顧客からの経営課題ヒアリングを強化し、個別相談会を開催した。一般的な経営課題解決向け相談会は年10回、その他、近年深刻化している事業承継向け相談会は年6回実施している。引き続き地域・顧客の課題に取り組み、最初に相談される金融機関を目指していきたい」

 ◆インタビュー後記

 木村理事長は相手の目を見て落ち着いた口調で話すのが印象的だった。支店長、本店営業部長など営業畑が長かったこともあり、幅広い知識と見聞で、説得力のあるトークは、私自身現場を預かる責任者として非常に勉強になった。趣味はスポーツ観戦で母校、明治大学の野球・ラグビー観戦は欠かさないとのこと。信用金庫愛に加え、母校愛も強い方だった。 (土持功・東京商工リサーチ埼玉支店長)

最終更新:10/14(日) 7:55
産経新聞