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今後50年で10万人が子宮頸がんに 今のHPVワクチン接種率が続いたら......

10/14(日) 8:07配信

BuzzFeed Japan

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を予防するHPVワクチン。国が積極的に勧めるのを止めてから5年4ヶ月が過ぎ、一時は70%程度だった接種率は0.6%まで落ち込んでいる。

そして、日本は先進国で唯一、子宮頸がんが増え続けている国だ。

もし、この低い接種率が続いた場合、ワクチンで防げたはずの子宮頸がんに毎年4200~5800人がかかり、900~1300人が死亡するという解析結果を、北海道大学大学院産婦人科学教室の特任講師、シャロン・ハンリーさんが発表した。

このまま積極的な勧奨の中止が長期化すれば、今後50年間に10万人が子宮頸がんになり、2万人を超える死亡も予測される。

ハンリーさんは、最近、地震の被害があった北海道を例にあげ、「私たちは災害の被害を防ぐことはできませんが、子宮頸がんは防ぐことが可能です。防ぐためのツールである検診とワクチンの両方を使うことが私たちの義務なのです」と訴えた。
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】

日本医師会・日本医学会の合同フォーラム「HPVワクチンを考える」で発表

10月13日に東京都内で開かれた日本医師会・日本医学会合同公開フォーラム「HPVワクチンについて考える」で発表した。オーストラリア対がん協会との共同研究で、ハンリーさんはこれに先立ち、国際ヒトパピローマウイルス学会でも同じ研究を発表した。

研究の目的は以下の3つ。

1.HPVワクチンの積極的勧奨の中止で本来は子宮頸がんにかからなかったはずの患者数とそのために失われた命を具体的な数字で示す

2.積極的な勧奨の中止が長期化した場合に日本の女性の健康に与える影響

3.接種率が回復した場合に日本の女性の健康に与える影響

世界各国の政府が、子宮頸がん検診とワクチンに関する政策を決める時に利用している数理モデルを使って、解析した。

日本の平均余命や、HPVへの感染率、浸潤がんにおけるHPVの型別の感染率、現在の検診受診率、現在の子宮頸がんの罹患率や死亡率などを考慮した上で、日本の解析結果を出した。

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最終更新:10/14(日) 8:07
BuzzFeed Japan