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野球のようで、野球でない フィンランド生まれのスポーツ「ペサパッロ」、実は日本にも広がりが

10/14(日) 12:00配信

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今から約95年前、野球を土台としてフィンランドで生まれた球技「ペサパッロ」。欧州を中心にいくつかの国でプレーされているものの、世界的な知名度は高いとは言えなかった。だが最近、意外な地域に広がり始めている。(西村宏治)

【写真】「ペサパッロ」はこうプレーする

フィンランドの「国技」

ペサパッロが生まれたのは、1920年代。スポーツ指導者でもあったラウリ・ピカラ(1888~1981)が米国で見た野球をもとに、ルールを改良してつくりあげた。フィンランドではスポーツといえばアイスホッケーが人気だが、ペサパッロも学校教育などに採り入れられ、特にヘルシンキ以外の地方で高い人気を誇っている。ペサパッロ協会によると、今ではフィンランド全土で競技レベルで約1万6500人、趣味レベルでも5万~6万人が日常的にプレーしている。

トップクラスのリーグ戦は都市ごとのチームが競っていて、日本の都市対抗野球のような趣だが、男子チームの中にはプロとして活動している選手もいる。その選手たちは毎年1度、東西に分かれてオールスター戦を戦うのだ。

ヘルシンキから電車で4時間余り。6月末、人口7万の東部の小都市ヨエンスーを訪ねた。迎えてくれたのはトップリーグ「Superpesis」のユッシ・ピサロCEO(43)。「オールスターは毎年、開催地が変わるんですが、それを追いかけているファンもいる。ファンにとっても特別なお祭りなんですよ」と教えてくれた。

オールスターは3日間のお祭りだ。ジュニアや女子の試合に続き、最終日にトップの男子の試合がある。前夜、繁華街には多くのペサパッロファンが繰り出して気勢を上げていた。「毎年、必ず見に来るんだよ!」。これまで観戦したオールスターゲームの日付と開催地を書き込んだTシャツを着ていたのは、ティモ・マッコネンさん(52)とヤルッコ・ヴァテネンさん(49)。「ペサパッロは人生の一部だよ! ファンには、いいつながりがある。この仲間たちが最高なんだ!」

翌日の男子の試合は、臨時の座席まで埋まっていた。観客は約4300人。DJがアナウンスで場内を盛り上げると、スタンド中から手拍子が響く。走者が豪快なヘッドスライディングをするたび、大きな歓声が上がる。

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最終更新:10/14(日) 12:00
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