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“国立病院”が審査・認定! 減塩商品『かるしおマーク』に食品メーカーやスーパー熱視線

10/14(日) 14:10配信

関西テレビ

揚げたての唐揚げに、新鮮な果物など、おいしそうなものがズラリ!

9月、大阪で開催された食品展示会、その名も「フードストア ソリューションズ フェア」。

スーパーのバイヤーなど、食品関係者向けの見本市ですが、そこになぜか白衣を着た病院関係者の姿が…。

女性スタッフ:
「“かるしお”のプロジェクトを進めてまして…」

「かるしお」……?

醤油にも、カップ麺にも、「かるしお」の文字が!

国立循環器病研究センターの担当者:
「おいしく、なおかつ減塩できる。そういった目印を作りたい」

食品メーカーの担当者:
「商品のブランド力をアップさせるマークかなと。売り上げアップが図れていると思っています」

大手メーカーや有名スーパーも大きな期待を寄せる「かるしお」とは一体…?“国立病院”が食品市場に参入した背景に迫りました!

■“減塩市場”規模が4年で4割アップ

男性:
「すごくラーメンとか好きなんで、どうしてもとっちゃうんですね。塩分を」

ついつい多くとってしまいがちな「塩分」。

塩分のとり過ぎは、脳卒中や心臓病の危険性を高めると言われていますが…。

昨今、各社が次々と減塩商品を投入し、市場規模は4年間で4割アップ、560億円を超えています!(富士経済調べ)

そんな中、今食品業界で注目を集めているのが「かるしお」!

国立循環器病研究センターのスタッフ:
「かるしおとは、塩を軽く使って、おいしさを引き出す新しい減塩方法です。その目印となるのが、『かるしおマーク』になっております」

「かるしお」は、国立循環器病研究センター、通称・国循がメーカーの減塩商品を認定する登録商標。日本食品標準成分表の食品ごとの塩分より30%以上減らすことが認定基準のひとつです。

「塩分控えめ」というと、薄味であまり食べた気がしなさそうですが…?

男性客:「うん!うま!!」

女性客:
「ちょうどいい塩加減でおいしかったです」

■“国立病院”による認定制度

そこで「かるしお」の秘密をさぐるため、大阪にある国循を訪ねると…。

国立循環器病研究センター・赤川室長:
「(食べ物をのせたトレーを机において…)こちらが、国循で出している『かるしお』の病院食になります」

薄田ジュリアキャスター:
「これ病院食ですか!?」

国循・赤川室長:
「これが、かるしおの原点の食事ですね」

日本人は1食あたり平均3.3グラムほどの塩分をとっていますが、こちらの病院食の塩分は、なんと2グラム以下。

そのお味は…?

薄田キャスター:
「おいしい!お魚の味も、本来の味も感じますし、お出汁の味も」

国循・赤川室長:
「減塩って言うと、ちょっとネガティブなイメージというか。やっぱりおいしく続けられるっていうことが大事だと思うんですね。例えば、塩を減らしたら、その分お出汁を効かせるとか。そういった色んな工夫をして、この病院の食事を作って出していたんですね。それをコンセプト化して、世の中に広めていきたいと考えました」

そこで、「減塩」プラス「おいしさ」にもこだわった食品を広めようと、「かるしお認定制度」を4年前に開始。

より多くのおいしい減塩商品を生み出すために、企業の大小は問いません。

国循のスタッフ:
「地元の企業さんと協力してやれると、そこの地域の人たちにも(かるしおが)広がっていく気がしています」

かるしおマークを使いたい企業は、商品ごとに申請。

国循の医師のほか、調理師や管理栄養士で構成するチームが塩分量や味、食感などを審査。認定後は、企業が国循に売り上げの1.5%の商標使用料を支払うことで、かるしおマークを使用できます。

国循・赤川室長:
「申請いただいた食品の中にも残念ながらやっぱりクリアしないものもあるんですよね。そういう場合は、『こう改善されると、次の機会があるかもしれないですね』とお伝えするようにはしてます。マークが付加価値になれば、企業にとっても販売促進の効果があるだろうと」

これまでに33社218商品を認定し、去年の認定商品の売り上げは、12億5000万円に上ります。

国循は、この中から得た利益を使って、さらに「かるしお」を広めていくための宣伝などを行います。

国循・赤川室長:
「消費者の方にも企業さんにもメリットがあり、我々としてもそういう食品が世の中に広まって、日本全体として食塩の摂取量が抑えられていくとよいなと」

■メーカー「“お墨付き”で認知度を…」

実際に「かるしお」に取り組んでいるのが、大阪の丸大食品。

ハムやソーセージなど塩分の多い食品を主力で扱っているため、30年以上前から、かるしおが目指す「おいしく減塩」する研究・開発を続けてきました。

会議室で行われていた試食会を取材すると…。

スタッフ:
「もうちょっと甘みを全体的に抑えるような工夫をできれば検討してほしい」

塩の量を減らした分、甘みが増してしまいました。そこで…。

同スタッフ:
「今度はそれを、自然な甘みにするために、例えば甘みを減らすとか、もしくは香辛料とか、旨み系の調味料でバランスをとるとか。そういう感じでドンドン繰り返していけば」

別のスタッフ:
「味を立体的に考えて…。工夫によっては組み合わせも何千とあるし」

このメーカーでは、発売まで60回以上の試作を繰り返し、現在も改良しているロースハムを、今回「かるしお」に申請しています。

薄田キャスター:
「いただきます。うん!おいしいですね。塩分控え目なのも気にならないくらい、しっかり味が乗ってて。いつもこれより濃いもの食べてたってことですよね」

丸大食品・奥山さん:「そうですね」

薄田キャスター:
「かるしおマークを付けることで、売り上げの一部は引かれちゃうわけじゃないですか。それでも、付けたいんでしょうか?」

丸大食品・奥山さん:
「そうですね、国循さまのお墨付きをいただいて、より商品の認知度を上げていく。それによって、売り上げも向上することを期待しています。なおかつ、国循さまと協力して、『かるしお』もしくは減塩食生活の普及の一助となれればと思っています」

民間企業を巻き込み、「かるしお」はさらなる広がりを見せてくれそうです。


(関西テレビ10月9日放送『報道ランナー』内「なるほど!ちまたのケーザイ学」より)

最終更新:10/14(日) 14:10
関西テレビ

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