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知的障がいのカップル挙式 地域の祭りで「村人前式」/兵庫・丹波市

10/14(日) 17:13配信

丹波新聞

 兵庫県丹波市市島町鴨庄(かものしょう)地区で10月14日、秋祭りが開かれ、同地区の障がい者就労継続支援B型施設「ら・ぱん工房 来古里(きこり)」で働く知的障がいがあるカップル、石田誠さん(27)とひろみさん(36)の結婚式が行われた。人前式ならぬ、集落の人が結婚の証人となる“村人前式”で行われ、集まった数百人の前で永遠の愛を誓った。

「お母さんを見習いたい」

 旧農協の駐車場にステージをこしらえて開かれた結婚式。初めに白いタキシードに身を包んだ石田さんが登場し、はにかみながらステージに進んだ。続いて純白のドレス姿のひろみさんが、母の岡島富美子さん(神戸市)とともに入場。真っ赤なバージンロードを一歩一歩、これまでの思い出をかみしめるように歩を進めた。

 ステージに立った新郎新婦は、「これから何でも2人で話し合い、協力し合って笑顔あふれる明るい家庭を築いていくことをここに誓います」と宣言。村人による、あふれんばかりの拍手が鳴り響き、ハンカチで目頭を押さえる人もいた。

 2人は神戸で知り合い、やがて結婚を誓い合った。ともに生活することで、結婚に向けた課題を探る「同棲シミュレーション」も経験。周囲の支援もあって、何度も現れる「壁」を乗り越え、今年3月末に入籍した。石田さんが職員として働く「来古里」の高見忠寿代表(35)の勧めもあり、秋祭りでの結婚式が実現。富美子さんも村人前での挙式を望んだという。富美子さんは「地域の人に受け入れていただけるように、祝ってもらえたらうれしいと思って」と言い、娘の晴れ姿に大粒の涙をこぼした。「神戸から離れた丹波に嫁がせるのは、それなりの決断が必要だった。ハンデがある2人だけれど、みんなに助けてもらいながら、2人なりのがんばりで明るい家庭を築いてほしい」と目を細めた。

 式では、ひろみさんが富美子さんに手紙を読み上げた。「お母さんを見習い、おいしい料理を作る奥さんになります。これからも安心してください。これまで本当にお世話になりました」―。

最終更新:10/14(日) 18:57
丹波新聞

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