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7歳男子が「髪を伸ばしたい!」 決意を見守った家族の2年半

10/16(火) 10:40配信

LIMO

背中の真ん中まで伸びた長い髪。
この後ろ姿、女の子であることを疑う人はいないだろう。
だが、今まさに髪を切ろうと鏡に向かっているのは、なんと小学3年生の男の子だ。
彼がここまで髪を伸ばしたのには、ある理由があった。

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静かなる決意

2016年、春。小学校に入学して間もない関根連夢(れむ)くんは、母親の絢さんが見ていた動画を何気なく覗き込んだ。動画を見終えると、連夢くんの口から次から次へと質問が飛び出した。

「なんで髪の毛がなくなっちゃうの?」
「日本にもがんの子どもはいるの?」
「日本のテレビでは、こういうCMをしていないよね?」

その動画とは、スペインで制作された小児がん患者への理解と支援を訴えるコマーシャルだった。

がんという病気の存在、抗がん剤治療の副作用によっては髪が抜け落ちてしまうこと、絢さんは連夢くんの質問に答えながら、「知っていれば、できることもあるのよ。ほら、この子もそうだったみたい」と、次にオーストラリアの“小さなヒーロー”の記事を読み聞かせた。

それはオーストラリアで8歳の男の子が、小児がんの子どものために約2年半もの間、髪を伸ばし、その髪を寄付したヘアドネーションの活動を紹介するものだった。連夢くんは「男の子でも、できるんだ!」「女の子よりも長いね」と話しながら、記事中の写真を何度も見ていたという。

ヘアドネーションとは、がんなどの治療や外傷、先天性の欠毛症(無毛症)や脱毛症などの理由から、頭髪に悩みを抱える子どもたちのために、髪の毛を寄付し、医療用ウィッグを作製・無償提供する活動だ。日本でも、この活動の輪が徐々に広がりをみせている。

ただし、医療用のウィッグをつくるには最低でも31センチの長さが必要になる。JIS規格に適合した医療用ウィッグは、髪の毛を半分ほどの長さで折り返すようにして一本一本結びつける製法で作られている。抜けにくく、頭皮への刺激を減らすためだ。

この製法では、31センチの髪から、およそ15センチのボブスタイルのウィッグができる。ロングスタイルのウィッグをつくるには、さらに50センチ以上の長さが必要だ。そして、1人分のウィッグをつくるためには20~30人ほどの髪の毛が必要になるのだ。

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最終更新:10/17(水) 2:20
LIMO

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