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中絶を経験、アフターピル市販化を訴える女性の思い。「性教育、誰が私にしてくれた?」

10/18(木) 16:09配信

ハフポスト日本版

性の話はタブー、避妊法は選べない、中学生には肝心なことは教えない......。

日本の性教育のあり方に疑問を抱き、性の健康を考える機会を広める、NPO法人「ピルコン」理事長の染矢明日香さん(32)。性交後に飲む緊急避妊薬「アフターピル」の市販化などを求めるオンライン署名キャンペーンを始めた。「当事者が声をあげなければ日本は変わらない」という染矢さんに、その思いを聞いた。

これは、恥でもエロでもタブーでもなく、人生と社会の幸せの話、そしてもちろん「あなた」に関係する話だ。

取材・文:秦レンナ 編集:泉谷由梨子 / ハフポスト日本版

誰がわたしに「性教育」をしてくれた?

――染矢さんは、ご自身の中絶経験が「ピルコン」設立のきっかけになったそうです。どんな経験でしたか。

私は、大学3年(20歳)のときに、妊娠・中絶を経験しました。どんな経験だったか一言で説明することは難しいのですが、もちろんできればしたくない選択でした。それまで私が避妊だと思っていた方法は、主にコンドームか膣外射精。いわゆる「安全日」には避妊しないこともありました。他に選択肢があるとも知らなかったし、こうした避妊をしていて妊娠するのは100万人に1人くらいのものかな、という感覚。まさか自分が妊娠するとは思ってもいませんでした。

ちょうど就職活動を始めようとする時期で、夢もこれからやりたいこともたくさんある、という中で、子供を産み育てていくということは考えられなかったんです。

――心身共に辛い経験だったと察するのですが、当時のパートナーはどのように受け止めてくれたのでしょうか?

パートナーは、手術に付き添ってくれたり、車で送り迎えをしてくれたりしたものの、手術当日の夜に性行為を求められて、愕然としました。「尊厳が踏みにじられた」という感覚です。このとき男の人の持つ暴力性というものを実感したという気がします。普段優しかった彼ですらそういう性質をもっていたわけです。

一時は男性不信にもなったという染矢さんだったが、中絶から1年後、大学の授業をきっかけに学生団体「避妊啓発団体ピルコン」を立ち上げ、勉強会や講演会などでその問題を少しずつ提示し、広めていく活動を始めた。その後、2013年にNPO化し、現在に至る。

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最終更新:10/18(木) 21:01
ハフポスト日本版

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