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【特集】医療用医薬品を美容のために!? “目的外”処方の実態

10/19(金) 13:08配信

MBSニュース

皮膚の乾燥やアトピー性皮膚炎などの治療に使われる保湿薬をめぐり、“目的外”処方の問題が起きています。医薬品であるにもかかわらず、雑誌やインターネットで“究極の美容クリーム”などと宣伝され、美容のために過剰に処方されるケースが後を絶ちません。

“化粧品代わり”に使う女性が増加

大阪狭山市にある近畿大学医学部附属病院。この日、卵のアレルギーが原因で肌が乾燥する症状を患っている女の子が診察を受けていた。医師が手にしているのは、皮膚の乾燥などの治療に使われる「ヒルドイド」という保湿用の塗り薬だ。

「アレルギーと言われたのが生後4か月だったので、その時から使っている。バーッとひどく乾燥と湿疹がいっぱい出て、それくらいから塗り始めて毎日保湿するようになった」(女の子の母親)

「ヒルドイド」は保湿や血行促進の作用があり、アトピー性皮膚炎ややけど、抗がん剤による皮膚の乾燥など様々な治療に欠かせない薬だ。

「小さい子からお年寄りまで一般広く使われるのがヒルドイドだと思います。頻用処方の1つです。まず毎日処方しますし、適用範囲が広い」(近畿大学医学部皮膚科学教室 栁原茂人医師)

ところが、ヒルドイドは医師の処方箋が必要な医療用医薬品にもかかわらず、化粧品代わりに使う女性が後を絶たないという。

「医療目的ではなく美容目的で求めてくる患者が増えているように思います。皮膚がガサガサではないのに、ヒルドイドを出してくださいというふうに」(栁原茂人医師)

美容目的で使う女性は…

雑誌やインターネットでは“究極の美容クリーム”などと、盛んに美肌効果が宣伝されている。

「インスタグラムなどのSNSでヒルドイドと検索すると、美容目的での使用の投稿が目立ちます」(阿部雄気記者リポート)

「どんな保湿クリームよりもコレ」(インスタグラムより)
「ヒルドイド大漁です!」

ヒルドイドは50グラムで1110円だが、保険の適用によって自己負担は最大でも約330円で済む。取材班は、化粧品感覚で薬を使っているという女性から話を聞いた。

「だいたい2、3年前くらいからです。顔にも使いますし体にも使います、手とか足とか全身に使っています。安心で子どもにも使えて、コストパフォーマンスに優れている」(美容目的で使用する女性・30代)

女性は保育園に通う子どものために小児科でヒルドイドを3本処方してもらい、そのうち1本を子ども用に、あとの2本は(自分の)美容のために使っているという。

Q.医療費を圧迫しているというニュースは見たことある?
「はい、ありますね」(美容目的で使用する女性・30代)
Q.それについてどう思いますか?
「そんなに良いことではないのかなと思うんですけど。同じようなものが売っていなくて、使えるなら使いたいなーと思っています」
Q.今後、健康保険がきかなくなったら?
「本当に必要な時にもらえなくなると困るなとは思いますね」

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最終更新:10/19(金) 13:08
MBSニュース

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