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鉄腕DASHで大反響、潜水艦カレー 「国家機密だらけ」の撮影、舞台裏に海自が抱える「スマホ問題」

10/23(火) 7:02配信

withnews

 日本テレビ系列の人気番組「ザ!鉄腕!DASH!!」で、TOKIOが海上自衛隊の潜水艦に入った映像が、SNSで反響を呼びました。国民食のカレーライスを掘り下げるコーナーで、「じゃあ名物の海上自衛隊では」という企画でしたが、「海の忍者」潜水艦の中の映像はそう見られません。撮影が実現した舞台裏を探りました。(withnews編集部・丹治翔、朝日新聞政治部・藤田直央)

【画像特集】TOKIOが絶賛、潜水艦ずいりゅうのポークカレー コーヒー以外の隠し味も公開のレシピ!!

TOKIOが潜入、ツイッターで反響

 海自のカレーが紹介されたのは、9月30日の放送です。城島茂さんと長瀬智也さんが、まず千葉県の館山航空基地のカレー作りを見学。そこから海自の哨戒ヘリコプターSH60Kで神奈川県の横須賀基地へ飛び、泊まっていた「国家機密だらけの潜水艦」(番組HP)ずいりゅうの中へ。テレビカメラとともにはしごを降りました。

 潜水艦の性能に関わる部分は「国家機密」とモザイクがかけられた艦内を通り、城島さんと長瀬さんが案内された調理場では、シーフードカレーとポークカレーが作られていました。

 潜水艦には、海中で位置がばれないよう「いかに音を出さないか」が求められます。食材を切る包丁の使い方にも、隊員が細心の注意を払う環境で作られたカレー。隠し味にコーヒーなど、こだわりが詰まった一皿を食べた2人は「美味しい!!」と絶賛しました。

 放送が始まると、ツイッターでは海自のカレーが話題に。呉基地(広島県呉市)の各部隊の味を、呉市内の飲食店が再現している「呉海自カレー」のホームページはアクセスが集中し、一時閲覧できない状態になりました。「ネットで検索をするとページが上位にあるので、アクセスが集中したのだと思います。テレビの力はすごい」と担当者も影響の大きさを感じていました。

ひとひねりしようと「潜水艦」

 このコラボぶりに注目し、海自のメディア対応を担当する防衛省の海上幕僚監部広報室に聞きました。すると…

 「海上自衛隊にとってPR効果が大きいと考えました」と、あっけらかんとした答えでした。

 広報室によると、こんな経緯だったそうです。

 番組側から「海自伝統のカレーの秘密に迫る!」ということで協力要請があり、海自側は「鉄腕DASHは視聴率がよく、若い人も見ている」ということでOKしました。

 ただ、「秘密」といっても海自のカレーネタは結構知られています。カレー発祥の地インドがかつて英国の植民地で、その英国海軍を海自の前身の日本海軍がモデルにしたこと、金曜に食べるのは航海中に曜日感覚を忘れないためで、味は基地や船の厨房ごとに違うと言われていること…

 そこでひとひねりしようと選ばれたのが、海上自衛隊だけにあまり目立たない航空基地に加え、文字どおりふだん日の当たらない潜水艦でした。

 「ずいりゅう」艦内の調理場。静かに野菜を切り、電気の熱で煮込んで…。敵に気づかれないように極力音を出さず海中を動き回る、潜水艦ならではのカレーの作り方が紹介されました。

 それにしても、自衛隊を取材する筆者(藤田)は「よく潜水艦の中でテレビカメラを回すことが許されたなあ」と思いました。

 「海の忍者」潜水艦はまさに「機密だらけ」だからです。いつどこにいるかの行動はもちろん、どんなことができるかの性能もです。

 いつ出航してどこに向かうかや、海中でどれほど速く深く動けるかを隠すことで、敵をいつどこから攻撃されるのかと怯えさせ、牽制できます。逆にそうした潜水艦の性能が敵にばれれば、哨戒機などで位置を絞り込まれて命取りになりかねません。

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最終更新:10/23(火) 12:09
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