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緊急避妊薬(アフターピル)市販薬化の是非 日本での薬剤師の立ち位置は?

2018/10/31(水) 11:08配信

BuzzFeed Japan

どこで手に入るのか?

緊急避妊薬は通常、産婦人科医から処方されますが、内科など他科の医師が処方することも可能です。休日診療所や休日当番医で処方している場合もあります。在庫がない場合でも、発注し入荷することは可能です。

もしあなたが緊急避妊薬を必要とするとき、当然のことですが、あなたには緊急避妊薬を求める権利があり、医師にはその求めに誠実に対応する責任があります。

どうしても、72時間以内に医療機関にアクセスすることが困難である場合、オンラインで診療し緊急避妊薬を郵送しているクリニック(https://navitasclinic.jp/archives/blog/1029)があります。スマートフォンでやり取りした上で、宅配便で薬を届ける方法です。

しかし、厚労省は、「原則として初診は対面診療」などとして、緊急避妊薬に関するオンライン診療は認めない方針であるようです。

また、このクリニックが採用する緊急避妊薬は個人輸入された医薬品であるため、万が一健康被害が出たとしても、副作用被害救済制度の対象外であるなど、国内で流通する医薬品と異なる点があることに注意して下さい。

このほか、インターネット上には緊急避妊薬を販売するといったサイトが多く見られますが、この購入方法はお勧めしません。性に関する薬は、医療従事者に相談せず購入したいとのニーズがあり、偽造医薬品などのターゲットとなります。

バイアグラ(勃起改善薬)の個人輸入に関して実施された調査では、半数以上が偽造品でした。

緊急避妊薬に偽造医薬品や粗悪品が紛れ込んでいても何ら不思議ではありません。

厚労省会議でどんな議論がなされたのか

緊急避妊薬の市販薬化が議論された際の資料と議事録は公開されています。関心のある方は下記のリンクから、ぜひご覧ください。

第2回 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議、議事録
(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000176856.html)

第3回医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議議事録
(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000189703.html)

会議では、以下のような意見がありました。

”妊娠阻止率は100%ではなく80%程度であり、正に排卵しているときに来られた方は、実は妊娠を阻止できないのです。産婦人科では同意書をとって処方しているような薬です。
市販薬になれば、一般の方が誤解するのではと危惧します。しかし、そのことを周知することは非常に難しいと思います。
欧米では20代の90%以上が経口避妊薬を使用している状況にあり、避妊薬に慣れているのです。ある程度避妊に失敗することもあるだろうということも体感しています。
(国立国際医療研究センター病院副院長)”

”薬剤師が厳格に管理すべきとの意見もありますが、市販薬のネット販売を認める日本の現状では不十分だと思います。緊急の避妊であり、常用を防ぐための仕組みがありません。
医療機関であれば薬の交付時に適切な性教育を行うこともできますが、市販薬になってしまいますと、その機会を奪うことになります。(日本医師会)”

”医療用から要指導・一般用へという転用のスキームが、要指導3年、第1類1年しっかりと薬剤師がコントロールしても、第2類医薬品へと移行する(一般用医薬品への転用後、安全性が確認されれば順次、要指導→第1類→第2類へと移行する。要指導医薬品は薬剤師による対面販売を要し、ネット販売不可。第1類以下はネット販売可)。何とか新たな仕組みを検討していただきたいと思っております。それができないのであれば、現状としては難しいのではないかと思っております。
(日本薬剤師会)”

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最終更新:2018/10/31(水) 11:08
BuzzFeed Japan

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