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「渋谷ハロウィーン騒動」が東京五輪とラグビーW杯に飛び火する危険性

11/1(木) 12:36配信

ITmedia ビジネスオンライン

 この国は大丈夫なのだろうか。そう思わずにはいられない。東京・渋谷区の交差点周辺でハロウィーン前の先週末、目を疑うようなトラブルが発生した。

渋谷の街が、今年も荒れに荒れた

 大勢の若者たちが、立ち往生した軽トラックの荷台や運転席上部の屋根に乗って大騒ぎし、その後に車体を持ち上げて横倒し。再び元に戻されたが、無残にも軽トラックは運転席のドアがへこんでしまうなどキズだらけの状態になってしまった。この時の詳細な映像は民放局のニュース番組でも流され、ネット上にも流出。日本中から浴びせられている非難の嵐は、今も沈静化していない。まっとうな考え方を持つ人たちの多くが激怒している。

 近年、渋谷の治安は悪化の一途をたどっている。「ハロウィーンの聖地=渋谷」という理解し難い触れ込みに感化され、嬉々としながらやって来てはバカ騒ぎを繰り返す暴徒たちが渋谷のイメージを地に落としているのは明白。この連中の多くは「大勢だから何をやっても許される」との集団心理が働き、周囲とともに一種のトランス状態になって完全に冷静さを失う。身勝手にも渋谷の街が治外法権だと思い込んでしまっているのだ。勘違いも甚だしく、強い憤りを覚える。

 他にも盗難や暴行、痴漢行為など数々のトラブルが報告され、その中からは逮捕者まで出た。だが、こうした蛮行は今年に限った出来事ではない。これまでも渋谷ではハロウィーンの騒ぎに乗じ、ドサクサに紛れて迷惑行為を働く輩が数多くいた。

彼らが騒ぐ理由はなんでもいい

 ハロウィーンだけではない。この渋谷のスクランブル交差点近辺はサッカー日本代表がワールドカップで勝利した際にも「フーリガン」たちが乱痴気騒ぎを繰り広げる危険スポットとしても有名だ。要は本当にハロウィーンやサッカー日本代表の勝利を喜んでいる人はほんの一握りで、渋谷に集まる残りの大半が「何でもいいから無礼講で騒ぎたい」という無責任極まりない思いにかられている。ハロウィーンやサッカーなんて別にどうだっていいのだ。

 この一連の騒動を受けて渋谷区長も怒りをあらわにしながら厳しい言葉を発している。当たり前だ。というよりも、苦言を呈するのが遅過ぎたぐらいで何をいまさらである。警察もハロウィーン当日の10月31日には人員を増やして警備に当たったとはいえ、バカ騒ぎ目的で次々とやって来る人たちの抑止力にはつながらず“カオス状態”は未明まで続いていた。

 メディアのインタビューに対し、堂々と「他の町のハロウィーンは家族連れが多いけれど、渋谷なら若い人たちが多くて騒げるから来た」と言い切る確信犯までいたほどだ。この分だと渋谷の治安回復は当面の間、そう簡単に望めそうもない。

 渋谷のハロウィーン騒動はスポーツ界とも無関係ではない。今後、日本で開催されるスポーツの国際イベントに飛び火しそうな気配が漂ってきているからである。2019年のラグビーW杯、そして20年の東京五輪だ。

 もしかすると「さすがにラグビーで騒ぐことはないよ」「ハロウィーンやサッカー日本代表と比較したラグビーの注目度は雲泥の差がある」などと感じられたかもしれないが、そういう楽観主義者の人たちは渋谷の騒ぎを余りにも甘く見過ぎている。もはや渋谷でバカ騒ぎするルール無用の連中には前例などという枠組みも当てはまらない。彼らが騒ぐ理由は別にどんなことでもいいからだ。

 ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ率いるラグビー日本代表が快進撃を果たし、日本全土が盛り上がるのは大いに結構なことだと思う。だが、これまでのハロウィーンやサッカーW杯の日本代表戦によって「騒げる街、渋谷」の誤ったイメージが定着してしまったことにより、初の日本開催となる来年のラグビーW杯でまた同じような光景が繰り返されるかもしれないと不安を抱く大会関係者は少なくない。

 ジェイミージャパンの戦いぶりが渋谷でワーワーと騒ぎ立てる暴徒たちの新たなターゲットとなる可能性も確かに否定できないのだ。実際に日本ラグビー協会の関係者は次のように神経を尖らせている。

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