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「特撮の神様」円谷英二の郷里で文化振興を 「シン・ゴジラ」の庵野秀明監督ら集結 福島・須賀川市

11/3(土) 20:14配信

産経新聞

 「ゴジラ」や「ウルトラマン」などを制作し、「特撮の神様」と呼ばれる円谷英二(1901~1970)の郷里、福島県須賀川市で3日、特撮文化の振興を担う「特撮文化推進事業実行委員会」が設立された。副会長に「シン・ゴジラ」や「新世紀エヴァンゲリオン」などの作品で知られる映画監督の庵野秀明さん(58)が就任、同市役所で行われた会見で「CGの台頭などで特撮技術が失われる中、できることをやっていきたい」と語った。

 実行委には、特撮監督として平成ガメラシリーズなどを手がけた樋口真嗣監督(53)も加わり、庵野、樋口両監督らが運営する「アニメ特撮アーカイブ機構」も参画。特撮作品放映イベントを開催、各地の漫画・アニメ関連施設と連携した事業や特撮技術の体験ワークショップなどを展開することで特撮文化の魅力を幅広い層に伝え、円谷監督の生地・須賀川市のブランディングにもつなげる。

 庵野監督らはこれまで、特撮作品のミニチュアなどの保存活動に携わり、平成24年に、東京都現代美術館で特撮文化をテーマにした特別展「特撮博物館」を開くなどしてきた。活動の中で、27年に連携を始めたのが須賀川市だった。背景には、同市が来年1月に「円谷英二ミュージアム」を開設し、市役所に「ウルトラの父」の立像を設置するなど、橋本克也市長を先頭に特撮文化を生かした街おこしに熱心だったことがあった。

 アーカイブ設立の道筋がついた庵野監督らは28年、アニメ特撮アーカイブ機構を発足。32年度には市内に「須賀川特撮アーカイブセンター」を開所する運びだ。同センターでは、ミニチュアをはじめとした関係資料の展示や関係者への聞き取り調査などの活動を行う計画で、こちらも実行委員会の活動と連携するという。

 会見で庵野監督は、ミニチュアが「撮影が終わったら捨てるものだった」という点を例にとり、「今のうちに、そういうものが残る仕組みをつくりたい」と語った。

 会見後、庵野、樋口両監督らによるシンポジウムも開かれ、約200人が作品解説やアーカイブ活動についてのエピソードに聞き入った。会場の市役所には、ウルトラマンの立像や円谷プロ作品で使われた「マイティジャック号」のミニチュアなどが置かれていた。

 実行委には、美術監督として平成のゴジラシリーズやガメラシリーズなどに携わった三池敏夫監督(57)も加わり、シンポジウムで「CGと違い、実際に撮影に使ったものを見られるのは、すばらしいことだ」と、アーカイブ創設の意義を強調した。

 会見には、橋本市長や福島県の鈴木正晃副知事らも出席した。

最終更新:11/3(土) 20:14
産経新聞

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