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【詳報】アルカンシエルとマイヨジョーヌが接戦 新城と別府が魅せたチームプレイ

11/4(日) 19:41配信

Cyclist

 新城幸也(ツール・ド・フランスジャパンチーム)、マイヨジョーヌを着るゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ)を抑え、勝利を手にしたのは虹色ジャージ(アルカンシエル)を着た世界チャンピオン、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)だった。さいたま新都心では世界のスター選手が集結。「J:COM presents 2018ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」は、まるでパリ・シャンゼリゼを思わせる本場さながらのレースで観客を魅了した。
【速報】バルベルデが優勝 2018ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム

キッテルとクリストフのスプリント争い
 レースはスタートとともに安原大貴(マトリックパワータグ)や小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)らが飛び出し、逃げ集団を形成。先頭交代をしてレースをリードするも、3周目に設けられたスプリントポイントを前にメイン集団に吸収された。スプリンターが前方を固めるなか、1回目のスプリントポイントを先頭で通過したのはマルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)だった。2番手はアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチーム・エミレーツ)が続いた。

 スプリントポイントを3位で通過した安原は、勢いそのままに再びアタック。窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング)や山本元喜(キナンサイクリングチーム)、ヴィンツェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーンメリダ)やマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ)も後に続き、後続に10秒程度の差を築いた。一方のメイン集団はスプリントポイントを狙うカチューシャ・アルぺシン勢がハイペースで追った。

 レースは5周目に入り、山岳ポイントが争われた。逃げ続けていたグループから、ニバリがアタックしてトップ通過。3ポイントを獲得した後、逃げグループのメンバーとともにメイン集団へと吸収された。間もなくして新たな逃げグループが結成。別府史之(ツール・ド・フランスジャパンチーム)、中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ)、平井栄一(チームUKYO)、ワウト・プールス(オランダ、チーム スカイ)ら6人でアタックしたが、スプリントポイントを前に再び集団は一つに。バンチスプリントとなった2回目のスプリントも再びキッテルがトップ通過を果たし、クリストフが2位通過となった。

 その後、積極的な動きをみせたヨーロッパチャンピオンのマッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)やニバリ、畑中勇介(チームUKYO)らが逃げを打つ。また、ここに入ったのは、ポイント賞争いで2点差でキッテルを追うクリストフだ。メイングループはチーム スカイがコントロールに入り、カチューシャは加勢に加わらない。一方の逃げグループは快調にリードし、11周目、3回目のスプリントポイントへ。危なげなくクリストフがトップで通過し、キッテルを逆転した。
 再び逃げグループはメイン集団に吸収されると、そこから飛び出したのは序盤から動き続けるニバリとトレンティン。ニバリは2回目の山岳ポイントをトップで通過し、山岳賞へ盤石の態勢を築いた。
別府が強力に新城をけん引
 大きくレースが動いたのは14周目。ツール・ド・フランスジャパンチームの別府史之が新城を引き連れ、2人でのアタックを仕掛けた。後続は逃すまいとチェックに入り、集団の形を大きく縦に伸ばした。速度の上がりきったメイングループからさらにカウンターアタックで抜け出したのは、今年ツール・ド・フランスで個人総合優勝を果たしたトーマス。そして、バルベルデとニバリがチェックに入り、別府、新城もこれに続いた。一方のメイン集団はカチューシャが先頭にコントロールを試みるも、強力な逃げメンバーとの距離は縮まらない。ニバリはこの間、3回目の山岳ポイントを獲得し山岳賞を確定させた。

 その後、アタックを仕掛けたのがトーマスで、バルベルデがチェックに入る。日本人2人が後れをみせたが、普段は新城のチームメートであるニバリがけん引してアシスト。脚を貯めた新城が一気に先頭の2人に追いつきブリッジを成功させた。勢いそのままに、ラスト1周の鐘が鳴るなか新城が単独で抜け出し、独走を試みるも再び吸収。残り1kmを切ってから、トーマスが2人を振り切りにかかるも、ベテランのバルベルデを振り切ることはできない。

 マッチスプリントの様相を呈したゴール勝負だったが、バルベルデが残り200mで先頭に立つとフィニッシュラインまでペダルを踏み切って優勝。少人数の勝負を制した。2位にはトーマス、3位には新城が入った。得意の展開で勝ち切ったバルベルデは「アルカンシエルを着て初めての勝利を日本で挙げられて嬉しい。ファンの応援は素晴らしく、日本での最高の思い出になった。来年、(東京五輪がある)再来年と来続けたい」とコメントを残した。

 2位に入ったトーマスは、ツール総合優勝を果たした7月からほど遠いコンディションだったと明かしつつも「ペースがとても速く、序盤は耐えるだけの展開だったが、走っているうちに動けるようになってきた。レース中は沢山のファンが声援を送ってくれて、イギリスのレースを思い出すほど素晴らしいレースだった」と振り返る。

 攻撃を繰り返し、攻めの走りを展開した新城は「序盤から速く、2、3周目に集団が壊れるくらい速かった。別府さんが常にいい位置でアシストしてくれたこと、また、トーマスがアタックした時も別府さんが間を埋めてくれたため前3人に残れました。ラストは(今回チームは違うが)ニバリも助けてくれて、どうにかゴール争いに加わることができた。勝たなきゃいけないなという責任感にさいなまれていたが、脚が限界で前の2人に追いつくことができませんでした」と展開を説明した。

■クリテリウムメインレースリザルト
1 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 1時間20分13秒
2 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) +0秒
3 新城幸也(ツール・ド・フランスジャパンチーム) +6秒
4 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +22秒
5 別府史之(ツール・ド・フランスジャパンチーム)
6 マルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) +50秒
7 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチーム・エミレーツ)
8 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)
9 横山航太(シマノレーシング)
10 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)

■スプリント賞
アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチーム・エミレーツ)

■山岳賞
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)

■ベストチーム賞
ツール・ド・フランスジャパンチーム

■新人賞
横山航太(シマノレーシングチーム)

■敢闘賞
マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)

「J:COM presents 2018ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」ウェブサイト

最終更新:11/4(日) 20:18
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