ここから本文です

村上春樹さん、母校の早大に所蔵資料を寄贈 「村上ライブラリー」設置へ 37年ぶりに記者会見

11/4(日) 18:37配信

産経新聞

 世界的な人気作家、村上春樹さん(69)が4日、母校の早稲田大(東京都新宿区)が開いた記者会見に出席し、原稿や蔵書、所蔵レコードなどの資料を同校に寄贈すると発表した。早大は資料を活用し、文学に関する国際的研究センター「村上ライブラリー(仮称)」を設置する。村上さんが日本国内の公の場で取材に応じるのは異例。国内で記者会見に臨むのは昭和56年、処女作「風の歌を聴け」が映画化されたとき以来37年ぶりという。

 「僕にとっても早稲田大にとっても大事なこと。自分できちんと話そうと思った」と会見に臨んだ理由を語った村上さん。夫人との間に子供がいないこともあり、4、5年ほど前から資料の寄贈を考えていたという。「40年近く小説家としてものを書いてきて、家に置ききれないくらい資料がある。散逸しないよう母校が管理してくれるのはありがたい」などと説明した。資料は、作品に影響を与えた2万点近いレコード類の一部や海外で翻訳出版された自著、初期作品の生原稿などで、今後選定作業を進める。大学ノートに手書きで執筆したという大ベストセラー「ノルウェイの森」の第1稿も含まれる可能性がある。早大の田中愛治(あいじ)次期総長(5日付で総長就任)は「村上文学、世界の中での翻訳文学を研究する場になれば」と語った。

 村上さんの作品は世界中で50を超える言語に翻訳され、愛読されている。母校の「村上ライブラリー」構想について、村上さんは会見で「日本人でも外国人でも、僕の作品を研究したい人が来てくれるなら、それに勝る喜びはない。文化交流のきっかけになれば」と説明。「(今後)スカラシップ(奨学金制度)を立ち上げたり、レコードコンサートもできたらいい。僕もそういうことに積極的に関わっていけたら」と期待感を口にした。

 村上さんは43年、早大第一文学部(当時)に入学し、50年に卒業。54年に「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受けて作家デビューした。

最終更新:11/4(日) 19:46
産経新聞

あなたにおすすめの記事