ここから本文です

リチャード・ブランソンの空中発射ロケット、ボーイング747の主翼下に搭載

11/4(日) 8:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

リチャード・ブランソンの宇宙企業、ヴァージン・オービット(Virgin Orbit)は初めて、同社の打ち上げシステム(航空機を使って、空中からロケットを発射する)の完全な姿を公開した。

【全写真】リチャード・ブランソンの空中発射ロケット、ボーイング747の主翼下に搭載

航空機はボーイング747-400で「コズミック・ガール(Cosmic Girl)」、ロケットブースターは「ランチャーワン(LauncherOne)」と名付けられている。

同社はコズミック・ガールを使ってランチャーワンを可能な限りの高高度まで運んで発射、小型人工衛星を地球周回軌道に投入する。

「空中打ち上げは、既存の打ち上げ基地の混雑とは無縁、コスト削減が可能で、固定の地上設備も不要。また悪天候の影響を受けにくくなる」と同社はプレスリリースに記した。

ヴァージン・オービットの打ち上げシステムを見てみよう。

(※全写真は記事上部のリンクから)

ロケットの打ち上げは文字通り“天文学的”にコストがかかる。例えば、スペースXの「ファルコン9」ロケットのような、今、最も安価なロケットでも1回あたり6200万ドル(約70億円)以上かかる。

だが、より小型で低コストな人工衛星の、より高頻度な打ち上げ需要は高まっている。

リチャード・ブランソンは、小型衛星の多頻度かつ低価格の打ち上げに特化することで、そうした需要に応えようとしている。

小型衛星の打ち上げの選択肢が増えることで、小型衛星を打ち上げる企業は、他の大型衛星の横に相乗りしなくても済むようになる。相乗りはライドシェアと呼ばれ、打ち上げの低コスト化を実現する。だが問題もある。

ライドシェアでロケットに搭載される小型衛星はメインの大型衛星の影響を受ける。つまりメインの衛星の打ち上げ企業のコントロール下に置かれてしまう。大型衛星の打ち上げは数カ月、ときには数年、遅れることがある。

天候や打ち上げスケジュールの混雑の問題もある。

ヴァージン・オービットの「空中打ち上げ」というコンセプトは新しいものではない。民間企業、NASA、そして軍が数十年にわたって行っている。

だが素材の軽量化、最新のアビオニクス、強力なジェットエンジンとロケットエンジンをはじめ、さまざまな先進技術によって空中打ち上げはより魅力的な選択肢となった。地上からの打ち上げよりも効率的でコスト削減も可能になった。

ヴァージン・オービットは、カリフォルニア州ロングビーチ近くの同社施設、およびモハーベ空港&宇宙港でランチャーワンとコズミック・ガールの設計、製造、テストを行っている。

最初のロケットが完成し、統合テストフライトの準備が行われている。ランチャーワンは長さ70フィート(約21メートル)、重さ5万7000ポンド(約2万6000キロ)、乗用車25台分くらいのサイズ。

ヴァージン・オービットのロケットは、食パン1斤くらいから冷蔵庫くらいまでの人工衛星を打ち上げることができる。「人里離れた地域にインターネット・アクセスを提供するための通信衛星から、気候変動と戦うための最新の天候追跡システムまで、あらゆるものを打ち上げる」と同社は述べた。

同社は現地時間10月25日、ロングビーチにある同社施設においてランチャーワンをコズミック・ガールの左翼の下のパイロンに取り付けた。作業時間は24時間かからなかった。人工衛星などの搭載を含め、ロケットの打ち上げ準備には通常、数日から数週間かかる。

1/2ページ

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ