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【dps インタビュー】今の時代こんな音楽性をやってるバンドはいない

11/4(日) 10:02配信

OKMusic

広い音楽性を交えた硬派なサウンドと、リフ押しのイントロと速弾きギターソロも印象的なdpsがシングル「タイムライン」(TVアニメ『名探偵コナン』OP曲)でメジャーデビューを果たす。今作を機に活動を活発化させていく4人に、その初歩の足音を訊いた。

dps インタビューのその他の写真

──このdpsは木村さんと森丘さんとの出会いから始まったとお聞きしました。

木村:そうなんです。僕がまだ高校生だった頃、所属事務所のスタジオ等でまずは森丘さんと顔見知りになって。僕、当時はMETALLICAをあまり知らなかったんですが、たまたま彼らのTシャツを着てたんです。そこに森丘さんが食い付いてきて(笑)。

──えっ!? 当初はメタルに興味がなかったんですか? 今の音楽性からは非常に意外です。

木村:もともとR&Bやソウル系のバラードを好んで聴いてたり歌ってたんで、その辺りはほぼ通ってこなくて。でも、せっかく知り合えたこともあり、その頃はインスト系でソロ活動をしていた森丘さんのリハーサルを覗かせてもらったんです。実際に見たらプレイのすごさに圧倒されて。思わずその場で“一緒に何かできませんか?”と声をかけたんです。

森丘:僕も当時はインストで活動していましたけど、実はバンドをやりたくて、いいヴォーカルを探してたんです。で、以前にレコーディング現場などで交流があった安井さんと川村さんにも声をかけて。

川村:彼(森丘)のギターを活かしつつ、歌もののバンドというイメージで始めてみました。ロックが黄金期だった、グルーピーとかがいっぱい付いた(笑)、悪そうでカッコ良いロックバンドたちを僕的にはイメージしていくようになりましたね。あの時代の音楽ってリフでお客さんを黙らせたり、惚れさせたりしてたじゃないですか。その辺りをこのバンドの武器にしたいなって。

──インディ時代もハードロック的な要素の中、さまざまなサウンドを取り入れた音楽性でしたもんね。

木村:森丘さんのギターは人を惹き付けるものがあるんです。かく言う僕もそのひとりだし。なので、その辺りはこだわってもらっています。

──でも、木村さんはバックボーンがR&Bやソウルだと、このような音楽性への順応性も大変だったのでは?

木村:不安はありましたが、心のどこかではこういったジャンルへの憧れもあったので、都度チャレンジしていきました。みなさんの音楽性に似合うヴォーカリストを目指してやってきたというか。

──でも、私的にはハイトーンやシャウトのハードなロック系ヴォーカリスト然としてなくて、きちんと歌を聴かせる部分を重視したスタイルに、逆にこのバンドの個性を感じます。

木村:これまできれいなタイプの楽曲ばかり歌ってきたので、このような荒れた感じは正直大変でした。みなさんに遅れまいと僕なりに歌ってる、その融合が今のスタイルとして表れたのかなって。

──今作なんて見事に荒れた感じですもんね。歌い方も段々とやさぐれていって(笑)、今回の「タイムライン」のような字余りなフロウまでも見事に歌いこなしてるし。

川村:この曲は僕のメロディーがもとなんですが、プロデューサーと作曲の相談をしている際に吉田拓郎さんを勧めてもらったんです。で、実際に聴いたら今の時代にも通ずるカッコ良さを感じて。これをdpsでやったらどうなるんだろうと。自分の気持ちをダーッと伝えて、サビはあえてメロディアスに…そんなイメージをもとに作っていきました。

森丘:最初、川村さんのアコギと歌のデモをもらった段階では完全にフォーク調でしたからね(笑)。それをこのバンドでどうアレンジしようかって。でも、今の時代こんな音楽性をやってるバンドはいないので、これはいい機会だって思いました。で、今回の自分の中のテーマとしてスリルや緊張感が浮かび、それをブレンドさせてみたんです。結果、いい緊張感も出すことができました。

──歌詞も現在のSNS社会を揶揄しつつも、“こんな世の中だけど自身のアイデンティティーは保っていこう”的なメッセージを感じました。

安井:まさにその通りです。人通りの多い場所を歩いている際に歩きスマホの人にぶつかられ、悔しい想いをした実話をもとに書きました。スマホばかり見て周りが一切見えない人たちが許せなくて。

──歌はかなり難しそうですが?

木村:これまで以上の難易度でした。“このAメロ、口が回るかな?”って。でも、この歌詞のエピソードも先に伝えてもらってたんで、安井さんのその時の気持ちも込めて歌い切りました(笑)。“代弁して怒りを伝えてやる!”って気概で。状況を思い浮かべやすい歌詞だったんで、感情も込めやすかったですね。

──カップリングの「さよなら愛しい日々よ」はラウドロックなテイストも盛り込まれてますね。

川村:すでにライヴではやってますが、やってて楽しい曲です。今回すごい数の候補曲があったんですけど、「タイムライン」以外ならこの曲だろうと。満場一致で収録が決まったんです。

木村:もう、この曲のレコーディングは一気に録りました! 出だしからアゲアゲな曲なので、最初からテンションを上げて最後まで駆け抜けるイメージで。あまりにも興奮しすぎたのか、その日の夜はなかなか寝付けなかったですからね(笑)。

森丘:僕的にも大好物の曲でした。アレンジに際してもライヴでこの曲をやっているメンバー各人の姿を想像し、各人が映える演奏部分を盛り込んでます。安井さんにもベースタップをやってもらったり。

安井:その分、ライヴの際の負担は増えましたが(笑)。観せ場を作ってくれた嬉しさに応えて弾きました。

──歌詞はいかがですか?

安井:こんなサウンドですが一応失恋ソングなんです。

──歌はこれまでのスタイルになく、邪悪な感じが出ていますが(笑)。

木村:この曲に関しては演奏陣に自然とそうさせられてました。それこそ自分でもこういった歌い方ができることにも気付かせてもらえたし。おかげさまで新しい面を開花することができました。

川村:短期ながら彼(木村)の吸収力はすごいんですよ。ぐんぐん伸びてる。もともとロックを通っていないのにこれだけ歌えるのは、ほんと驚異です。これに限らず、これからもいろいろなものを吸収してdpsの音楽性として出していくので、自分としてもこのバンドの今後が楽しみですね。その辺りも含めて今後の自分たちにも期待してほしいです。

木村:では、逆にいつかは僕の得意なR&Bやソウル方面への挑戦もぜひお願いしますね(笑)。

取材:池田スカオ和宏

OKMusic編集部

最終更新:11/4(日) 10:02
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