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子どもの喘息、秋に多いのはなぜですか?

11/5(月) 7:04配信

BuzzFeed Japan

秋が深まってくると、夜間救急外来に受診される喘息発作のお子さんや、「いつも季節の変わり目に悪化します」「また悪くなりました」「なかなか治りません」という患者さんの受診が増えてきます。

そもそも喘息はなぜ起こるのでしょうか?

なぜ秋に喘息発作が多いのでしょうか?

治りにくい喘息の治療をどのように対応していけば良いのでしょうか?

そこで今回は、喘息はなぜ起こるのか、秋に発作が多い理由、そしてその治療に関して考えてみましょう。
【寄稿・堀向健太・アレルギー専門医、小児科専門医 / BuzzFeed Japan Medical】

喘息ってどんな病気?

皆さんは喘息に関して、気管支が締まってぜいぜい、ひゅーひゅーと苦しくなる病気と思い浮かべておられるのではないでしょうか?

喘息はそもそも、「気管支の慢性の炎症」が大元にあります。

「慢性の炎症」とは、「治りにくくなった湿疹」を考えて頂ければ分かりやすいでしょう。気管支に慢性の炎症があってなんらかの刺激を受けると、気管支の周囲に巻き付いている筋肉(平滑筋といいます)がぎゅーっと締まります。

これが「気管支喘息の発作」です。喘息と言えばこの「発作」を思い浮かべる方が多いでしょうけれど、むしろ本当の姿は、「気管支の湿疹」なのだと考えていただきたいと思います。

私は外来で、気管支喘息の病態と治療イメージを虫歯と歯磨きに例えることがあります。

虫歯になりやすいひとがいたとしましょう。そして、歯磨きを頑張っていても、虫歯になってとても痛いときがあるとします。

毎日の歯磨きにあたるのが毎日の喘息予防薬です(コントローラーといいます)。

そして、痛み止めにあたるのが気管支をひろげる緊急薬です(レリーバーと言います)。

虫歯にとてもなりやすいひとが虫歯になって、痛み止めを毎日つかいながら虫歯があまり痛くないとき。痛くないから虫歯の治療も歯磨きもいらないと考えている方がいたら、皆さんはどうするでしょうか?

「もっと虫歯が悪くなるから、ちゃんと治療をして歯磨きもちゃんとしたほうがいいよ」と、声をかけたくなりませんか? 医師が、「普段の治療をしっかりしようね」と声をかけるのは同じ気持ちなのです。

喘息発作も、繰り返していくと気道の炎症はさらにひどくなり、気管支は硬く厚くなっていきます。アトピー性皮膚炎がひどくなって長く続くと皮膚が硬く厚くなってしまう、そんなイメージです。

このことを医学的には『リモデリング』といいます。

皮膚が硬く厚くなってしまったアトピー性皮膚炎の治療が難しいように、リモデリングを起こした気管支はとても治しにくくなります。

そして、「リモデリング」は比較的簡単に進んでくることがわかっています。例えば、喘息発作を起こす薬剤でわざと発作を3回起こさせ、気管支の粘膜を採取して顕微鏡で観察すると、すでに気管支の粘膜はリモデリングの徴候をおこしてきていることがわかっています。

すなわち、喘息発作はそれ自体が次の喘息発作を起こし易くするのです。

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最終更新:11/5(月) 7:04
BuzzFeed Japan

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