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「特別なやりがい感じる」びわこホールのオペラ演出・中村敬一氏

11/6(火) 8:14配信

産経新聞

 びわ湖ホール(大津市)主催のオペラ演出を開館時から手がけてきた演出家で、複数の音楽大学で客員教授を務める中村敬一氏がインタビューに応じた。「滋賀の芸能や文化を親しむ風土に支えられたホール。演出に特別なやりがいを感じる」と、今年で開館20年を迎えたホールとの思い出を語った。

 武蔵野音大で声楽を専攻した後、オペラスタッフに転向した。平成元年に文化庁派遣在外研修員として、ウィーン国立歌劇場でオペラ演出を研修。帰国後、演出家としてデビューした。

 ホールとは10年の開館前からの付き合いで、「工事中の更地の時から知っていて、客席に使う椅子が決まったときの感動を今でも覚えている」と振り返る。

 開館後はホールでの公演だけでなく、県内各地での巡回公演など、大小さまざまのオペラの演出を手がけてきた。「地元の合唱団などともふれ合い、地域との関わりが深い。温かく、率直な意見交換があり、アーティストには良い環境。ヨーロッパのオペラハウスのよう」と言う。さらに「舞台の製作陣も大道具に手あかが付くくらいの熱意で舞台を作っている。演出の実験にも手伝ってくれるので、多くの経験を積むことができた」と目を細める。

 来年1月には、中村氏の演出による、林光作曲のオペラ「森は生きている」の公演を控えている。妖精と出合いながら少女が成長する物語で、ホールでは中村氏の演出で12年に初演、28年度からの巡回公演でも取り上げてきたなじみの深い作品だ。中村氏は「シンプルだからこそ工夫することが多い。世代を超えて楽しめる1つの集大成の演出にするので期待してほしい」と話している。(杉森尚貴)

最終更新:11/6(火) 8:14
産経新聞

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