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自動運転 より実用的に 伊那市長谷で2回目の実験開始

11/6(火) 6:07配信

長野日報

 国土交通省は5日、伊那市長谷の道の駅「南アルプスむら長谷」を拠点に行う自動運転バスの実証実験を始めた。実験は今年2月に続いて2回目。走行範囲を大幅に拡大し、運行管理システムの構築を図るとともに、商業施設や金融機関をルートに加え、より実用化に近い形で実施する。29日まで。

 高齢化が進む中山間地域の交通や物流の確保を目指し、自動運転サービスの可能性や課題を検証する目的。道の駅発着の往復約12キロのルートで、火曜を除く毎日3便運行する。午前10時、正午、午後2時に道の駅を出発。市長谷総合支所、美和診療所、JA上伊那東部支所、ニシザワ高遠食彩館などを経由し、約90分で一回りする。

 衛星利用測位システム(GPS)やセンサーを利用し、あらかじめ定められたルートを時速35キロ程度で走る。危険回避のため運転席に運転手が同乗し、ハンドルから手を離した状態で監視する「レベル2」で実施。発車時の安全確認は運転手も行うが、ほぼ自動で運行する。

 また、今回の実験では全国初というトンネル区間も含まれ、10月下旬に磁気センサーを道路に埋め込む工事を実施。トンネル内ではGPSの感度が低下するため、車載のセンサーで磁気を感知して位置を補正する。

 初日は午前10時に白鳥孝市長や地元関係者を乗せた第1便が道の駅を出発。全区間を乗車した白鳥市長は「とてもスムーズで驚いた。前回の実験よりスピードが速くなり、乗り心地も良くなった。中山間地域の交通や買い物弱者対策はどこの地域でも課題になっており、伊那市の取り組みが課題解決に役立つと思う」と期待した。

 乗車には利用登録が必要で、道の駅と市長谷総合支所で受け付けている。ICカード(発行手数料100円)が交付され、5回まで乗車できる。第2便に乗った長谷中尾の女性(78)は「道の駅をよく利用しており、いつものバスの代わりに乗ってみた。普通のバスと同じ。フリー降車ができればいい」と感想を話していた。

 期間中はニシザワ高遠食彩館から道の駅まで商品を運ぶ「貨客混載」や、荷物を小型無人機ドローンに積み替えて配送する物流の実験も予定している。

最終更新:11/6(火) 6:07
長野日報

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