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再び輝く日夢見て 荒波翔、現役続行へ決意

11/7(水) 7:07配信

カナロコ by 神奈川新聞

 横浜DeNAベイスターズから戦力外通告を受けた荒波翔外野手(32)が現役続行を目指し、汗を流している。13日に行われる12球団合同トライアウトは受けず、他球団からの誘いを待つ。横浜高出身の生え抜きは「1軍の選手に負けていない。悪あがきかもしれないけど、やれるところまでやりたい」と悲壮な決意を語った。

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 6日、秋雨が降りしきる横須賀市長浦町の2軍施設。バットに残った感触を確かめながら、フリー打撃で1球、また1球と打ち込んだ。コンディションの維持に努めるが、戦力外の身。一人でこなせるメニューも限られる。今の思いは「とにかく打球を追いたい」。縦横無尽に外野を駆け回り、好守で球場を沸かせた日々に思いをはせた。

 横浜高では走攻守そろった外野手として1年から主力を任され、東海大にトヨタ自動車と名門を渡り歩いた。2010年にドラフト3位指名。入団2年目の12年から2年連続でゴールデングラブ賞を獲得した名手も、近年はリーグ屈指の外野手争いから押し出された。

 梶谷、筒香といった強打者に桑原も台頭。今季前半戦はドラフト2位の新人神里が活躍した。9月上旬。球団幹部から戦力外を通告されたが、「痛いところは一つもない。まだできる」。イースタン・リーグでは今季打率3割4厘を記録し、2本塁打、15打点、6盗塁と足も健在だ。

 横浜市瀬谷区出身。ベイスターズはいつも身近にあった。高校時代から声援を送ってくれる人、2軍まで足を運んでくれる人。「外野はファンと近い。いつも恩返しがしたくて」。視線が合ったファンに手を振り、時にボールを投げてプレゼントした。

 思いが伝わったのだろう。1軍に復帰するたびに荒波の出ばやしでおなじみのタオル回しのパフォーマンスで出迎えてくれた。2軍に甘んじた時期に1軍の球場で背番号4のレプリカユニホームに袖を通したファンは数知れない。

 「ファームの約3年間腐らず同じ姿勢でやってきた」との自負がある。トライアウトは「踏ん切りをつけるために受ける人もいるけど、僕の中では諦める場として捉えていない」との信念を貫いて、受験を見送った。

 「答えが出るまで準備を続ける」。一方、昨秋に結婚し、荒波の決断を受け入れてくれた妻の瑠依さんら家族も待つ。「遅くともトライアウトの後までには答えを出す」。再び輝く日を夢見て、明日もまた汗を流す。

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