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身体検査が不安…菊池雄星はマエケンの二の舞にならないか

11/8(木) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 ポスティングシステムでメジャー移籍を目指す西武の菊池雄星(27)が、早くもメジャーの移籍市場を賑わせている。

 西武のポスティング申請表明を受け、5日(日本時間6日)には米メディアがこぞって「日本のスター左腕がMLBに移籍する」などと大々的に報道。CBSスポーツ(電子版)は「ダルビッシュ(カブス)、田中(ヤンキース)両投手ほどではないが、争奪戦になるのは確実」と伝え、各球団の編成責任者や代理人が一堂に会するGM会議(6~8日=カリフォルニア州)で話題の中心になるとしている。

 FA選手の契約内容が的中することで知られる米移籍情報サイト「トレード・ルーモア」は、菊池獲得の有力チームとしてパドレスを挙げ、「6年総額4200万ドル(約48億円)」と予想した。

 今季、ドジャース、フィリーズ、レッドソックスなど多くの球団が菊池の登板試合を視察。ブルージェイズ・アトキンスGMは「エースになるポテンシャルがある」と、早くも高い評価を口にした。

 すでに菊池は敏腕代理人であるスコット・ボラス氏(66)と契約したという。同氏は、今オフのFA市場の目玉のひとりであるハーパー外野手(ナショナルズ)ら複数の大物選手を顧客に抱える。2006年オフにポスティングシステムで移籍した松坂(現中日)の交渉では、レッドソックスから6年総額5200万ドル(約59億円)の大型契約を引き出した。やり手代理人による交渉で、菊池の値段はさらに高騰する可能性もある。

「ボラス氏は、タフネゴシエーター(手ごわい交渉相手)の異名を持ち、各球団のGMから恐れられている。昨オフはFAの目玉だったJ・D・マルティネス外野手(前ダイヤモンドバックス)の条件つり上げを狙って、レッドソックスと粘り強く交渉を重ね、キャンプイン初日の2月20日に5年117億円超の大型契約をまとめた。菊池は日本のナンバーワン左腕の位置付けで、年齢も27歳と若い。ボラス氏が強気の姿勢で交渉に臨むのは明らかで、巨額契約を勝ち取るために、30日間の交渉期限ギリギリまで粘るはずです」(スポーツライターの友成那智氏)

■左肩の故障リスクと日本人投手の前例

 一方で、今季の菊池が悩まされた左肩の不調を問題視するスカウトがいるのも事実だ。今年8月にはハーバード大卒のインテリ右腕、楽天のハーマンがMLB公式サイトの取材に「一流の左腕」としながらも「左肩の不安からか、今季はスライダーのスピード、切れとも、昨季と比べて見劣りする」と証言した。

 ここ数年、入団前のメディカルチェックで肩や肘に異常が見つかった日本人投手は買い叩かれたり、契約自体を白紙に戻されるケースが相次いでいる。16年1月には前田健太が、ドジャースと8年契約で出来高を含めた総額1億620万ドル(約120億円)で合意したが、「肩、肘の故障リスクがある」と、基本年俸は300万ドル(約3億4000万円)に抑えられた。15年12月には岩隈久志(前マリナーズ)がドジャースと3年54億円で交渉がまとまりながら、身体検査で引っ掛かり、破談に追い込まれた。

 菊池もメディカルチェックの結果次第では、前田のように出来高を厚くした契約を提示されかねないのだ。

「過去にボラス氏は故障を抱えた選手の契約を強引な手法でまとめたこともあった。仮に菊池が肩や肘に故障を抱えていてもタフネゴシエーターぶりを発揮するはずですが、今季の大谷を筆頭に松坂、ダルら多くの日本人投手が海を渡ってから右肘にメスを入れている。菊池にも故障リスクがあるだけに、交渉権を得た球団はボラス氏の言いなりにはならないのではないか」(前出の友成氏)

 最悪の場合、交渉決裂まであるか。

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