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言葉がセンサーデータの代わりに、フロンテオが強化版を発表

11/8(木) 15:42配信

EE Times Japan

 FRONTEO(フロンテオ)は2018年11月5日、都内で記者説明会を開催し、同社のAI(人工知能)エンジン「KIBIT(キビット)」を強化した「KIBIT G2」を発表した。

「KIBIT」はテキスト解析に特化している。この例では、「飲み」「居酒屋」というワードで検索した時に、前後の文章(「個室の」「前回から時間も経っていますし」など)から「不審な点」を洗い出し、談合が定期的に行われている証拠メールではないかと示唆している 出典:FRONTEO(クリックで拡大)

 KIBITは、画像やセンサーからのアナログデータではなく、日報などの報告書やメールなど、自然言語(テキスト)の解析に特化している点が最大の特長である。独自の機械学習アルゴリズムを駆使し、メールや報告書から、人間が意図する微妙なニュアンスの違いを見分けることができるという。

 例えば、監査官などが「不正行為を探す」という明確な目的でメールを調査するとして、人間であれば、メールの文面を見た時に、「なんとなく妙だ」「どうもおかしい」といった、不信感を感じ取ることができることもある。KIBITは、まさにそうした人間ならではの“暗黙知”や“勘”が働いた時のように、テキストを解析できるという。ちなみにKIBITという名前の由来は「人間の機微+ビット=KIBIT」だそうだ。

 KIBITのもう一つの大きな特長は、必要な教師データが少ないという点だ。一般的に機械学習を行う場合、膨大な教師データが必要になる。KIBITでは、例えば不正や離職の前兆など、ユーザーが見つけたいデータを教師データとし、教師データに類似するデータをスコアリングすることから、数十件、極端な例ではわずか1件の教師データでも済むケースもあるという。そのため、ノートPCやタブレットでも運用できる。さらに、音声データでも、それをテキストに変換すればKIBITを使用できるという。

「KIBIT」をより広範な分野で活用へ

 KIBITはこれまで、金融、運輸、官公庁、メーカーなどで導入されていて、国内外の導入実績は既に100社を超えている。FRONTEOの社長を務める守本正宏氏は説明会で、「KIBITの実効性を試すフェーズから、業務への本格導入フェーズに入ったと考えている。KIBITの導入運用を加速するために開発したのが、KIBIT G2である」と述べた。

 KIBIT G2では、「Smart」「Scalability」「Speed」という3つの「S」をキーワードに展開する。「Smart」では、ユーザーからの要望を受け、GUI(Graphical User Interface)をよりシンプルにし、使い勝手を向上した。「Scalability」では、KIBITをAPI(Application Programming Interface)として提供するサービス「KIBIT Connect」を開始。より広範な分野でのAI実装を目的としたもので、KIBITを顧客や他社のシステムに統合したり、FRONTEOが顧客のシステムを受託開発したりすることが容易になる。「Speed」では、並列処理技術などを活用し、顧客の要望に応じたレスポンススピードでのサービス提供が可能になる。

 KIBIT G2のエンジン上で動作するアプリケーションとしては、特許調査システム「Patent Explorer 19(ワンナイン)」など複数を順次リリースしていく。Patent Explorer 19は、トヨタグループの知的財産および計測制御領域の専門企業であるトヨタテクニカルディベロップメント(TTDC)と共同で開発したもの。

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最終更新:11/8(木) 15:42
EE Times Japan

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