ここから本文です

富士通が大規模配置転換を発表 日本でも間接部門の本格的な整理が始まった?

11/8(木) 11:38配信

THE PAGE

対象はグループ全体で5000人規模

 富士通が大がかりな人員の配置転換を行う方針を明らかにしました。対象となるのは人事、総務、経理などの間接部門です。日本企業の間接部門は人員が過大であり、全体の重荷になっているとの指摘がありましたが、今回の富士通の決断は、いよいよ日本でも間接部門の本格的な整理がスタートしたことを象徴しているといってよいでしょう。

 富士通は10月26日、グループ全体で5000人規模の配置転換を実施する計画を明らかにしました。同社は通信機器事業の低迷や携帯電話事業からの撤退、パソコン事業の売却など事業環境が悪化しており、業績も伸び悩んでいます。

 現在、同社の主力事業は政府系システムを中心とした情報システムの構築・運用ですが、政府系のシステムは予算が決まっていますから、継続的な事業拡大は見込めません。情報システム事業で業績を拡大していくためには、企業に新しいシステムを提案できるコンサルタントやシステム・エンジニア(SE)が大量に必要となります。このため同社では、実務を担当している関連部門の社員に研修を実施し、営業やコンサルタント、SEなどへの配置転換を促すことで、当該分野を強化していく構えです。

 しかしながら、管理部門で勤務してきた社員の全員が、提案営業を行う営業マンやコンサルタントに転身できるというわけではありません。同社ははっきり説明していませんが、どうしても適性がないという人材については「新しい道を切り拓いてもらった方がよい」としており、業界では実質的な退職の斡旋であると受け止められています。

競合他社に拡大する可能性も

 日本企業は諸外国の企業と比較して管理部門の生産性が低く、過剰な社員を抱えているところも少なくありません。こうしたメタボな体質を半永久的に維持することは不可能であり、日本企業でもそろそろ管理部門に所属する社員のリストラが行われるというのは、多くの関係者が指摘していました。

 富士通はグループ全体で14万人の社員がおり、このうち2万人が間接部門で働いています。今回の配置転換は間接部門の4分の1を異動させるという、かなり大がかりなものです。実際にはその何割かが会社を去ることになりますが、業績が伸び悩んでいる同社にとってはそれだけでも大きな増益効果となるでしょう。

 同社のライバルにはNECという会社がありますが、NECも富士通と同様、人員が過剰となっており、経営のスリム化が強く求められています。いずれ富士通の動きはNECなど競合他社にも拡大していくことでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:11/8(木) 11:38
THE PAGE

あなたにおすすめの記事