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執念の探索3年「ヒラズゲンセイ」発見 南方系昆虫、岡山・笠岡の高2植松さん 広島で

11/8(木) 11:01配信

山陽新聞デジタル

 岡山県立笠岡高2年植松蒼さん(17)が、クマバチに寄生する南方系の昆虫ヒラズゲンセイを広島県内で初めて発見した。これまで分布の本州西端だった岡山県内の確認情報から生息域の広がりを予測し、3年かけて福山市で見事に探し当てた。専門家も「価値ある発見」と高く評価している。

 ツチハンミョウ科のヒラズゲンセイは、国内では大阪府など西日本に分布。県内では2006年に玉野市で発見されて以降、岡山、倉敷市などで確認され、14年7月には笠岡市でも見つかった。

 植松さんは昆虫を採集、研究する倉敷市立自然史博物館(同市中央)の「むしむし探検隊」に小学5年から所属。ヒラズゲンセイの県内の確認情報を調べ、分布が西に拡大しているとみて県境越えを予想。15年から福山市で探し始めた。

 ヒラズゲンセイに早くから注目していた植松さんは、地元笠岡での確認で先を越され「相当悔しかった」と言う。「次こそは」と虫の活動時期に当たる6、7月の休日、朝から夕方まで自転車で福山市内の神社や公園を探索。3年目の今年8月3日、同市坪生町の神森神社境内で、ついに体長約3センチのオス1匹と約2センチのメス2匹の死骸を発見した。

 植松さんは「予測が正しかったことと、やっと見つけたという感動で捕るときに指が震えた」と笑顔で振り返る。同博物館で種類の同定などお墨付きを得て、成果が確定した。

 同博物館の奥島雄一学芸員(昆虫担当)は「自分で仮説を立てて何度も足を運び、見つけたことに価値がある」と評価。現在は、笠岡市で未発見のムラカミツツハナバチを探す植松さんは「努力が報われ、やる気が高まった。また未発見の昆虫を見つけたい」と意気込む。

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