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軽減税率、線引き難しい例が無数 小売りの現場は困惑

11/9(金) 5:20配信

朝日新聞デジタル

 来年10月の消費増税と同時に導入される軽減税率をめぐり、小売りや外食の現場では困惑が広がっている。どの場合なら軽減税率が適用されるのか、線引きが難しい例が無数にあるからだ。8日に国税庁が新たな対応事例を公表したが、顧客にどう周知するかなど課題は多く、導入時の混乱が予想される。

【写真】軽減税率の対象かどうかわかりにくい事例


 関西地方にあるファミリーマートの店舗では昼食時、イートインコーナーの4席がすぐに埋まる。

 軽減税率の導入後は、店内で売る弁当や飲み物は、持ち帰るなら税率8%だが、店内で食べれば10%。店側はレジで客一人ひとりにどちらなのかを確認する必要がある。

 持ち帰り用として売った弁当を、客が勝手に店内で食べ始めることも想定される。コンビニ店主の男性は「追加の支払いは求めにくい。見て見ぬふりとなりかねない」。コンビニ業界は人手不足などで店員が1人になる時間帯もあり、チェックするのは難しいのが実情だ。

 国税庁は、店の手間を省くため、目立つ場所に「イートインコーナーを利用する場合はお申し出ください」などと掲示すれば、客に確認したとみなすことにしている。ただ、実態として店内飲食が日常化しているなど意思確認が不十分な場合、店に対し、税率を計算し直して消費税の追加納付を求めることもあるという。

 イートインをなくしてしまえば、税率は一律8%でいい。ただ、レジ横に並ぶ揚げ物などの販売促進にもつながるため、店にとって欠かせない設備。コンビニ各社は設備を増やしており、大手3社では約3割の店にある。ローソンの竹増貞信社長は「客も店のオペレーションも混乱しないことが重要だ」と指摘する。今後は、細かい対応マニュアルをつくる必要があり、コンビニ各社などが加盟する日本フランチャイズチェーン協会は、財務省と調整を進めている。

朝日新聞社

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