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巨人のFA丸獲得は“天敵”広島対策 最強オプションの提示も

11/9(金) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

「結論が出たのはきのう。ここまで頑張ってきた上で取れた権利でもある。プロ野球選手である以上、他球団の評価を聞いてみたい思いがある。そういう機会はなかなかない」

 広島の丸佳浩(29)が7日、今季取得した国内FA権を行使することを明らかにした。

 丸には巨人、ロッテなどが本格調査に乗り出している。広島はFA宣言しての残留も認める方針で、出来高を含めた4年総額17億円の大型契約を提示。今後、条件を変えることはないという鈴木球団本部長は「球団としての最大限の条件は出している。あとは彼の判断を待つ。代わりはいない」と強く訴えた。

 2013年に盗塁王、昨季は最多安打のタイトルを獲得し、MVPに輝いた。今季はレギュラーシーズン125試合に出場。3番打者として.468で最高出塁率のタイトルを獲得した。打率.306、39本塁打、97打点で、本塁打と打点は自己最多をマーク。チームを球団初のリーグ3連覇に導き、2年連続MVPの最有力候補である。

 不動のレギュラー不在で、外野が補強ポイントの巨人からすれば、走攻守が揃う丸は、4番・岡本の前の「3番・中堅」として、まさに待ち望んでいた救世主である。

 この日、原辰徳監督(60)は丸について「球団の方がきちんと動くと思うよ。今ボクからはそのことしか言えない」と言うにとどめたものの、巨人にとって広島は天敵。先日はこう話していた。

「しかし、負け過ぎだよね。そこはしっかり考えないといけない。対策?まだないよ」

■25億円超+付帯条件

 巨人は今季、リーグV3を達成した広島に7勝17敗1分け。昨季は7勝18敗と、この2年は一方的にやられている。

 さる球界関係者がこう言う。

「巨人のFA戦略は長嶋監督時代から、補強ポイントを埋めると同時に、同一リーグの戦力をそぐという意味合いもあった。古くは落合(中日)、川口(広島)、広沢(ヤクルト)、江藤(広島)など。原監督も第2次政権時、元本塁打王の横浜・村田を獲得したり、FAではないが、08年オフには主砲のラミレスとエースのグライシンガーをヤクルトから、抑えのクルーンを横浜から獲得。同一リーグの主力を3人同時に引き抜いたことで非難されたが、原監督は悪びれることなく、翌09年シーズンでリーグV3を達成。そのまま日本一になっている。丸取りは何よりの『広島対策』だよ」

 丸は広島の精神的支柱のひとり。背中で引っ張るタイプだが、今や4番に定着した鈴木がブレークする前から自主トレを共にし、打撃技術を伝授するなど、若手の手本となっていた。

 その丸を広島から引き抜けば、戦力以上のダメージを天敵に与えられる。

 巨人は前回の原監督最終年となった15年から球団ワーストタイの4年連続V逸中。低迷しているチームに風穴をあけられる丸は、何としても欲しい選手だ。当然条件も、他より弾む。

 巨人は広島の17億円やロッテの20億円を超える25億円超の大型契約を用意していると報じられているが、それだけではない。広島残留の可能性も残す丸を揺さぶる、多くの「オプション」を用意しているとされる。

「FAでも最近は特別な選手にしか提示しないという『終身雇用』が確約されるのは確実。これまで巨人がFAで獲得した総勢24人のうち8人が引退後にコーチになり、2人がスタッフとして巨人に残っている。丸の場合も当然、将来の幹部手形を切るはずです。加えて最も重視する家族や子供の教育面のサポート、杉内を獲得した時のように、個人契約のトレーナーらが球団の施設を自由に使うことなど、本当に欲しい選手の時だけ球団が認める多くのオプションで広島と差別化を図ることになるとみています」(前出の関係者)

 MVP級選手のFAでの獲得となれば、06年オフに日本ハムから獲得した小笠原、11年オフにソフトバンクから移籍した杉内以来となる。

 原監督は腕まくりしながら、丸の決断を待っている。

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