ここから本文です

宝塚雪組トップ、望海風斗主演「ファントム」開幕

11/9(金) 19:49配信

産経新聞

 宝塚歌劇団の雪組トップスター、望海風斗(のぞみ・ふうと)主演のミュージカル「ファントム」(潤色・演出、中村一徳氏)が9日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。ガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」をもとにした1本立て。劇団屈指の歌唱力を誇る同組トップコンビ、望海と相手役の真彩希帆(まあや・きほ)は、ともに念願の役柄を演じ切り、開幕前から高まっていた観客の熱い期待に応えた。12月14日まで。

 完璧、といっても過言ではない歌唱と芝居、ダンス。トップコンビをはじめとする雪組メンバーが「これぞ、ミュージカル」という圧巻の舞台を見せた。

 脚本・アーサー・コピット氏、音楽・モーリー・イェストン氏によるミュージカル「ファントム」は、1991年に米国で初演。アンドルー・ロイド・ウェバーが音楽を担当したミュージカル「オペラ座の怪人」とは異なり、主人公の人間性を独自に掘り下げ、よりドラマチックな結末に仕上げているのが特徴だ。宝塚では平成16年に宙(そら)組、18、23年に花組で上演され、今回が7年ぶり4度目の上演となった。

 19世紀後半のパリ。素顔を仮面で隠し、オペラ座の地下に住むファントム(怪人)こと、エリックの葛藤や親への思慕、オペラ歌手を目指すクリスティーヌへの愛を描く。

 トップ、望海は役の心情を表現する高い歌唱力と演技力で、小さな幸せへの喜びや深い絶望など、心の機微を繊細に表現。ヒロインへの思いはもちろん、男役スターの彩風咲奈(あやかぜ・さきな)演じるオペラ座の前支配人、キャリエールとの、終盤の掛け合いの歌唱は胸を打つ。

 娘役トップ、真彩は圧巻の歌唱のみならず、夢を信じて前に進むヒロイン、クリスティーヌをリアルに演じ切った。男役スターの彩風は年齢の高い役柄を抑えた芝居で魅せた。

 男役スターの彩凪翔(あやなぎ・しょう)と朝美絢(あさみ・じゅん)は、劇場のパトロン、シャンドン伯爵と、欲深いオペラ座の新支配人という、2枚目と個性的な役を役替り。初日は彩凪が伯爵、朝美が新支配人を好演した。

 今回の4度目の上演にあたり、舞台装置を一新。華やかなオペラ座とファントムが住む地下の、光と影の対比がより表現された。また新たに、映像クリエーターによる舞台映像を使用。オープニングの、水面に映る美しいパリの景色が徐々にゆがんでいく映像などからも、作品の世界観を感じられる。“宝塚のファントムの世界”を大切にしつつ、時代に即した変化によって新たな魅力を生み出している。

 東京宝塚劇場は、来年1月2日~同2月10日。

最終更新:11/9(金) 19:49
産経新聞

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ