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【ラグリパWest!】 大本命の抜けた近畿大会優勝を狙う。 大阪市立相生中学校

11/9(金) 11:09配信

ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン)

 読みを「あいおい」とする相生中学校は、兵庫県にはない。大阪市にある。
 白壁と薄緑の甍(いらか)を持つ浪速の美しいシンボル・大阪城の東にある。
 所在地は東成区。金属、木材、紙などを扱う町工場が混在する下町だが、太閤秀吉以前からの歴史があり、落ち着きを保っている。

 この市立中学校ではラグビーが盛んだ。部員数は40(3年から15、8、14、女子マネジャー3)。今、近畿王者を狙う。

 近畿中学校総合体育大会。略して近畿大会。軟式野球など22の種目と競技で、この地方ナンバーワンの選手やチームを決める。
 ラグビー競技は11月4日に開幕した。
 67回目となる大会で、2回目出場の相生は初戦の西陵(京都)を24-22で降した。
 準決勝に進出する。

 主将の井上大勝(たいしょう)は話す。
「アイオイって名前はあんまり知られていないと思うので、チャレンジャーとして試合に臨んで、優勝したいです」
 180センチ、85キロの大型FB。高校生と見まがうサイズで強さと速さを兼ね備える。チーム唯一の大阪府選抜だ。相生は井上を軸にフォワードとバックス一体で攻め、守る。

 監督は体育教員でもある鈴木毅人(たけと)だ。不惑を迎えた元SHは赴任6年目。選手たちを楽しくさせることに心を砕く。
「ウチは経験者が集まっているチームではありません。素人が多いんです」
 タッチフットは30分近く続ける。
「彼らが好きなんで、結構やります」
 試合形式の練習前には首のトレーニングを必ず入れる。安全対策も抜かりはない。
 鈴木は東海大仰星(現東海大大阪仰星)から東海大に進んだ。
「生徒一番で物事を考えられます」
 仰星を全国屈指の強豪にした土井崇司が、その能力に折り紙をつける教え子である。

 相生の顧問団は4人。鈴木は表情を崩す。
「めぐまれていますね」
 2歳下には赤木基浩がいる。
 元WTBは発達障害や肢体不自由な生徒を受け持つ特別支援学級にいる。
 大阪工大高(現常翔学園)の3年時、78回全国大会(1998年度)で準優勝した。史上初となった大阪決戦は、啓光学園(現常翔啓光)に12-15で競り負ける。
 その後、大阪体育大に進学。セコムでの社会人や朝日大でのコーチの経験を持つ。
「コーチングは監督の言うことに合わせます。監督は1人ですから」
 ギョーセーやコーダイといった昔の小さなライバル意識はない。

 今年4月には小澤俊介が加わった。
 鈴木の4歳下で、高大の後輩になる。元フロントローは鈴木、赤木同様に体育の教員免許を持つが、ここでは技術を教えている。
 小澤の代は仰星を初優勝に導いた。2年時の79回全国大会決勝(1999年度)では、埼工大深谷(現正智深谷)を31-7で下した。

 最年長は、定年後に再任用された安井利次。社会科教員である。人生経験を多く積み、的確な助言を送る。
 この鈴木、赤木、小澤、安井のカルテットでチームへの責任を果たしている。

 ただ、指導陣は充実するものの都会の公立校ということもあり、練習環境は厳しい。
 土のグラウンドにあるトラックは150メートル。鈴木は解説する。
「斜めでなんとか200メートルとれます」
 そのグラウンドを野球部と半々で使う。周囲を陸上部が走る。防球ネットはない。軟球とはいえ、当たると痛い。バッティング練習の時は場所を譲る。

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