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豪雨4カ月 「寂しさ、不安 考えないように…」 真備の81歳独居女性 町離れ仮設生活の胸の内

11/9(金) 10:45配信

山陽新聞デジタル

 西日本豪雨で甚大な被害を受けた倉敷市真備町地区の被災者のうち8千人余りが、市内外の「みなし仮設住宅」に身を寄せている。奥原ヒサコさん(81)=同町有井=もその一人。市内のアパートで独り暮らしを始めて4カ月近くたった。

 「寂しさとか不安とか、あまり考えないようにしている」。リビングのこたつでテレビを眺めながら、奥原さんがつぶやいた。

 平屋の自宅は豪雨で水没した。真備町地区の避難所でしばらく生活したが、体調を崩して入院。退院した7月中旬からアパート2階の一室で暮らしている。

 夫と娘に先立たれ、独居生活は20年以上になる。「それでも真備町には友人がいたし、隣近所の付き合いがあったからね」と言う。アパートの周辺に知り合いはいない。菓子折りを持って引っ越しのあいさつに回ろうと考えたが「いまはそんな時代じゃないよ」と知人に忠告され、諦めた。人との交流は確実に減った。

 足腰が悪く、自力で買い物に行くのは難しい。真備町では親しい隣人が、車で商店に連れて行ってくれていた。なじみの鮮魚店が品物を届けてくれることもあった。いまは月数回のヘルパー(1回45分)に頼んでいるものの、「時間が限られているから思ったように頼めなくて」とこぼす。

 先日、真備町地区の堤防拡幅に向け、自宅が立ち退きの対象になる可能性があると県職員に告げられた。仮設住宅の入居は最長2年。「いつか真備に戻りたいけれど…。どうなるか分からない」

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