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【岡山から伝えたい】絶滅危惧「ダルマガエル」豪雨で激減 真備の田んぼによみがえるか

2018/11/9(金) 14:00配信

KSB瀬戸内海放送

 人間だけでなく、小さな生き物を取り巻く環境にも大きな変化をもたらした西日本豪雨。今回は「カエルの目線」で真備町の豪雨被害を考えたい。地元テレビ局のKSB瀬戸内海放送が伝える。

「ダルマガエルの天国」だった真備町

 倉敷市・真備町。豪雨災害の前、そこは美しい田園風景が一面に広がる場所だった。カエルの生育に適した田んぼが多くあり、「ダルマガエル」という珍しい種類が多く住む場所としても知られていて、専門家からは「ダルマガエルの天国」と呼ばれていた。しかし、川から街へと流れ込んだ濁流は、カエルたちを押し流し、生育環境にも大きな被害を与えた。傷ついたカエルたちの天国はいつか再びよみがえるのだろうか。

限られた場所で命をつなぐ

 ダルマガエルはもともと湿地のような環境で生きていたが、いまは1年を通して水の枯れない田んぼなどで命をつないでいる。産卵・オタマジャクシの成長などに適した場所は限られているという。

「こんな状況は見たことがない」

 ダルマガエルは体長7センチほどで、短い足でダルマのようなずんぐりとした体型が特徴。水田の近くに多く生息しているが、絶滅が危惧される生物として環境省や岡山県のレッドデータブックに登録されている。東日本に生息する種は「トウキョウダルマガエル」、名古屋から西のものは「ナゴヤダルマガエル」と呼ばれ、そのなかでも瀬戸内エリアに生息するものを「岡山種族」という。鳴き声は「メエメエ」とヤギのような独特な声。真備町の田んぼにはダルマガエルが好む素掘りの溝などが残っているという。

 倉敷市真備町を訪れたダルマガエルの専門家・伊藤邦夫さん(73)は、豪雨で被害を受けた田んぼ脇の用水路を見て、「こんな状況は見たことがない」と驚いた。伊藤さんは環境省からの依頼でダルマガエルの調査と保全のための活動を豪雨前から行っていて、用水路に落ちたカエルを捕獲し田んぼに返すなどしていた。しかし、その用水路が洪水で流されてきた瓦礫やゴミで埋まっていたのだ。せっかく見つけても瓦礫の下や草むらに逃げこんでしまうことがあり、お目当てのダルマガエルを捕まえるのは難しい。

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最終更新:2018/11/9(金) 14:56
KSB瀬戸内海放送

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