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「あじさい」障害者130人解雇へ 倉敷の2事業所を閉鎖方針

11/9(金) 15:40配信

山陽新聞デジタル

 障害者が働く就労継続支援A型事業所を運営する株式会社「あじさいの花」(倉敷市片島町)が、同市内の事業所2カ所を閉鎖する方針を固めたことが9日、分かった。民事再生手続き中に助成金の不正受給の疑いで役員が逮捕され、経営環境が一層悪化したためとみられる。関係者によると、2事業所で働く障害者は9月時点で計約130人、解雇は12月15日付。

 A型事業所を巡っては、事業収益が十分に得られず、助成金などに依存した経営体質から全国で障害者の大量解雇が相次ぎ、昨夏以降の判明分で今回を含めて計約850人に上る。うち岡山県内が500人超と6割を占めている。

 花は、昨年7月に障害者200人超を解雇した倉敷市の一般社団法人「あじさいの輪」のグループ企業。関係者によると、今月15日に障害者らを対象とした説明会を同市内で開く予定。

 2014年12月の設立で事業内容は軽作業のほか、コインランドリーやコイン洗車場の運営など。経営不振から昨年9月に民事再生法の適用を申請し、今年8月に再生計画が岡山地裁に認可された。しかし9月、障害者の労働時間を水増しして助成金をだまし取ったとして詐欺容疑で役員の男が逮捕され、事業継続の見通しが不透明となっていた。

 9日午前、市川孝子社長は2事業所を訪れた。閉鎖の経緯などを報告したとみられる。取材に対し「迷惑を掛けて大変申し訳ありません」と話した。障害者の再就職先は決まっていないという。

 倉敷市事業所指導室は「障害者の新たな受け入れ先を見つけるように会社側に伝えた」としている。

 ◇就労継続支援A型事業所 2006年に施行された障害者自立支援法(現障害者総合支援法)で制度化された。一般企業への就職が難しい障害者が福祉的な支援を受けながら働く。事業所は障害者と雇用契約を結び、原則として最低賃金以上を収益から支払う。事業者は国から雇用保険の助成金や障害福祉サービスの給付金といった補助金を受け取れる。雇用契約を結ばないB型もある。

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