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日本企業面接会に韓国の若者2000人超

11/10(土) 21:07配信

産経新聞

 元徴用工訴訟で日本企業に賠償を命じる最高裁判決が出た韓国で、日本企業112社が参加した就職面接会が開かれ、2000人超の若者が集まった。国際信義にもとる判決に日本からの批判は強いが、就職難の韓国の学生にとって日本企業はなお有望な就職先だ。歴史認識をめぐる日韓関係の冷え込みをよそに、就活戦線は熱気を帯びていた。(ソウル 石川有紀)

 7日、ソウルの「日本就職博覧会」会場はスーツ姿の若者であふれていた。25歳の男子学生は「韓国では努力しても報われない。歴史認識は違うが機会を与えられれば日本に感謝しないと」と言う。博覧会は韓国への投資誘致などを担う大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が主催した。

 経済協力開発機構(OECD)によると韓国の若年層失業率(15~24歳)は2017年、10・3%(日本4・7%)と高い。大企業を目指して学歴や成績、語学力といった“スペック”競争は激しく、海外を視野に就活する学生も多い。

 情報系の専門大学を来年卒業する趙秀珍(ジョ・スジン)さん(20)は「日本で就職した先輩から中小企業でも労働環境がいいと聞いて数社面接を受けたが、技術力や人間性を評価してくれると感じた」と好印象を語った。

 ■東京では人材集まらず

 KOTRAは2013年から海外就職の支援活動を展開し、日本企業には就職面接会を通して昨年までに605人が採用された。

 「地方企業は東京で採用活動をしても人が集まらないが、韓国での面接ではすでに6人採用した」

 広島県三原市の食品包装機械メーカー、古川製作所の岡田雅宏取締役は成果に満足そうだ。社員400人のうち営業や機械設計など1割は外国人だという。

 昨年から新卒採用の10%を海外人材とした住友電気工業(大阪市)の採用担当者は「就職難の韓国は優秀な人材に出会える可能性がある」と期待。訪日客増加に対応して外国人社員を増やすジェイアール西日本ホテル開発(京都市)の採用担当者は「韓国人社員にも長く働けるよう受け入れ体制を整えたい」と話した。

 ■「国と個人の問題は別」

 人材が欲しい日本企業側と就職したい韓国学生側のニーズは一致し、竹島や慰安婦、徴用工と歴史認識をめぐる問題が次々と持ち上がるなかでもKOTRA主催の面接会に参加する日本企業は毎年増加。面接会を通した日本企業への就職者数も年々増えている。

 面接を受けたのは書類選考を通過した人たちだ。多くの若者が「国と個人の問題は別。日本を旅行し日本人が親切だと知っている」と話した。日本のメーカー採用担当者も「判決のビジネスへの影響は心配だが相互理解の姿勢も必要」と、採用の続行に意欲を示す。

 KOTRAの鄭●(=火へんに赫)(チョン・ヒョク)グローバル雇用創出室長も「韓国の学生はグローバル企業で活躍できる語学力があり、文化的に近い日本で適応しやすい。日韓は問題もあるが人材を交流して互いに発展していきたい」と、熱心にアピールしていた。

最終更新:11/11(日) 1:37
産経新聞

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