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LAUGHIN' NOSEが1stフルアルバム『PUSSY FOR SALE』で見せた確かな資質

11/10(土) 18:00配信

OKMusic

OKMusicで好評連載中の『これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!』のアーカイブス。日本ロックシーンにパンクを根付かせたLAUGHIN' NOSEが1stフルアルバム『PUSSY FOR SALE』をピックアップする。
※本稿は2014年に掲載

邦楽シーンにパンクロックを根付かせた存在

今となってはポジティブなイメージで捉えるリスナーが多いであろうパンクロックだが、もともとは反逆の音楽で、当初はアングラ感が強かった。そんな80年代初頭に一般リスナーをも巻き込むポップセンスでインディーズ・ブームの一躍を担ったLAUGHIN' NOSEは、ポップパンク、メロコアにつながる日本のパンクシーンを形作った偉大なバンドである。

1985年頃の“インディーズ御三家”のブームは後にインディーズが邦楽シーンに定着するきっかけとなったが、御三家のひとつ、LAUGHIN' NOSEは邦楽シーンにパンクロックを根付かせるきっかけとなったバンドでもあると思う。今でこそパンクロックはリスナーにとってすっかりお馴染みのジャンルだろうし、パンクのライヴにモヒカン、革ジャンではないオーディエンスがいても何ら不思議ではなくなった(むしろ今はモヒカン、革ジャンのほうが珍しいか…)。しかし、80年代前半までは邦楽シーン全体から見たらパンクはまだまだマイナーな音楽ジャンルであった。すでにアナーキーやTHE STALINといった先達はメジャー進出しており、スキャンダラスな話題を振りまいてもいたが、まだまだアングラ度が強かった。アナーキーは暴走族が好むバンドの印象もあったし、THE STALINのアルバム『STOP JAP』はオリコン3位を記録したが、活動の中心はライヴハウス──それどころか、その過激なパフォーマンスから使用禁止を言い渡された会場もあった。当のメンバーたちがどう感じていたか分からないが、少なくとも所謂メジャーシーンのメインストリームにいたとは言い難い。楽曲もポップではあったものの、その歌詞はアナーキーの場合、反逆の若者といったイメージが強く、THE STALINはグロくて、アバンギャルドであった。それはそれで今聴いても素晴らしい表現手段ではあるのだが、決して汎用性は高くなかった。

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最終更新:11/10(土) 18:00
OKMusic

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