ここから本文です

空き家条例とは

11/11(日) 9:32配信

京都新聞

 京都市の空き家条例案は2014年4月に施行された。京町家をはじめとする戸建て住宅の空き家が多く、防災・防犯上の観点からも対策が急がれる。ただ、固定資産税の負担増など解決すべき課題も多く、条例に盛り込んだ過料徴収の効果も未知数のなか、条例の実効性が問われる。
 京都市内の空き家は約11万軒(2008年調査)に上る。空き家率は14・1%で、全国平均の13・1%を上回る。高齢化や核家族化のほか、家屋を解体し、更地にすると固定資産税の軽減措置が適用されないなどが要因とみられている。
 京都市の条例は、空き家の予防から活用、跡地利用に至るまで各段階で対策を盛りこみ、市や所有者の役割も明記した。景観保全の面から解体ありきではなく、活用に重きを置いたのが特徴だ。
 具体的には、所有者は使う見込みがない空き家を第3者へ賃貸、譲渡するよう努めることを求め、地域コミュニティーの場として活用する場合、市が改修補助など必要な支援を行う。管理不十分な所有者が市の「勧告」や、より強い「命令」に従わない場合、5万円以下の過料を徴収する。
 しかし、家屋は個人財産のため、いくら市や地域が賃貸や譲渡を進めても所有者の意向が優先され、「放っておいてほしいという所有者も多い」という。
 また過料は地方自治法に基づいて設定したが、「そもそも勧告や命令を聞かない人が、支払いに応じるのか」と効力を疑問視する声もある。空き家の所有者が特定できない場合の対策も課題だ。
 全国に約820万戸といわれる空き家の解消を目指し、「空家対策特別措置法」が2015年に全面施行されている。
 一方、京都市の歴史的な街並みを象徴する京町家は2016年度に約4万軒あり、7年間で約5600軒減少したと、市が2017年5月に発表した。市などが09年度までの2年間に行った前回調査で存在を確認した約4万7千軒を追跡調査した結果、分かった。年平均800軒、1・7%のペースで減っており、市は「市民らと危機感を共有し、今後の支援策に生かす」としている。現存する京町家のうち、空き家の割合は14・5%。電気メーターの動きや表札の有無を基に推定した。前回調査時から4ポイント上昇し、京町家以外の住宅も含めた市内の空き家率(14%、13年調査)に近い値となった。

最終更新:11/11(日) 9:32
京都新聞

あなたにおすすめの記事