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<チャリティー>調理場から被災地支援 若き調理人腕ふるう

11/11(日) 11:00配信

毎日新聞

 東京都心の老舗フレンチ店による恒例の「東京グランメゾン・チャリティーカレー」が4日、開かれた。アピシウス(東京都千代田区、岩元学料理長)と銀座レカン(同中央区、渡辺幸司料理長)、シェ・イノ(同、古賀純二料理長)の3店では、用意された計1400食を完売した。銀座レカンの調理場では、福島県から上京し、料理の腕を磨く若者の姿もあった。

【銀座レカンの「和牛ビーフストロガノフカレー」】

 東日本大震災が起きた直後の2011年5月に被災地を支援しようと始まり、毎年2回開催されてきたイベント。2016年からは熊本地震の被災地も対象に加え、16回目の今回は西日本豪雨や北海道地震で被害を受けた地域へのチャリティーも募ることにした。

 「お客様が並んで待っている。もっと素早くやろう」。銀座レカンの調理場に渡辺料理長の低い声が響く。同店のカレーは人気が高く、イベントのために準備した整理券は30分ほどでなくなっていた。人気の「和牛ビーフストロガノフカレー」は、味のみならず盛りつけにも繊細に気を配る。鈴木康哉さん(25)は、他のスタッフとともに慎重さと手早さを両立させながら400食を次々と提供していった。

 鈴木さんは同県会津若松市の出身。都内の料理専門学校を経て、同店のグループ店に入った。料理人としてのキャリアは5年目だ。チャリティーのことはグループ店にいた当時に知った。「料理だけでなく社会貢献もやっているのか」と驚き、いつか料理人としてイベントに参加してみたいと思ったという。昨年6月から銀座レカンの厨房(ちゅうぼう)で働くことになり、イベントでも腕をふるう機会を得た。

 「地元の人や友人が、記念日を祝い、気軽に集う洋食屋を開くことが夢」という鈴木さん。イベントには6人の友人も訪れた。同店は高級店だけに、「いつもは高くて呼べない同年代の人も気兼ねなく招待できる」と若者らしい本音も見せる一方、「大変だったけれど、(被災地に)目に見える貢献ができたと思う。誰もが知っているイベントにして、復興の力になりたい」と災害に見舞われた各地に思いをはせた。

 イベントの収益金は自治体や被災地支援団体を通じ、各被災地に届けられる。寄付金の総額や送付先などの情報は、今後公式ホームページなどで公表する予定だ。【米田堅持】

最終更新:11/11(日) 11:00
毎日新聞

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