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三重大が木製ストロー開発 海汚染、プラ代替品に ウッドデザイン賞受賞

11/11(日) 11:00配信

伊勢新聞

 三重大(三重県津市)が木質由来の成分のみでできた木製ストロー「ウッドストロー」を開発し、優れた木の製品に贈られる「ウッドデザイン賞2018」を10月25日に受賞した。生態系に影響を及ぼす懸念から大手飲食チェーンがプラスチックス製品の廃止を打ち出す中、「プラスチックのような木材」を作り出し、木材がプラスチック製品の代替品となる可能性を提示したい考え。

 廃棄されたプラスチックは太陽の紫外線や波で砕かれ、5ミリ以下のマイクロプラスチック(MP)になる。海に流出すると回収が難しい。分解されず、有害な化学物質を吸着する性質があるため、魚を通じて人間の生殖・代謝機能に悪影響を及ぼす恐れがあるとされている。

 ウッドストローは木粉と木質由来のセルロースで成形したストロー。原材料に水を加えて練った粘土状の生地を金型に入れて押し出し、半日ほど乾燥させると完成する。生地のつなぎに石油系の樹脂や接着剤を使っていないため、使用後にMP化する恐れがない。

 同大大学院生物資源学研究科の木質分子素材制御学研究室の野中寛教授と修士1年の松岡拓磨さんが開発。同研究室は平成28年4月から大手パッケージメーカー「ザ・パック」(大阪市)と共同で「プラスチックのような紙」を作る技術を研究してきた。

 今年に入って、MP問題が注目され、大手飲食チェーンが使い捨てのプラスチックストローの全廃を発表したことなどから、従来の研究技術を用いてウッドストローを作成した。木粉だけでなくコーヒーのかすや竹の繊維などでもストローの成形に成功している。

 野中教授は「木材は切るか削るかでプラスチックと比べて成形方法が限られていた。ウッドストローに用いた技術はこれまでの木材の弱みを補完できる」と強調。生地を均一に乾かして製品を真っすぐに仕上げることや耐水性を高めることが今後の課題としている。

伊勢新聞

最終更新:11/11(日) 11:00
伊勢新聞

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