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2列シートの豪華夜行バスが普及しないワケ やはり「安さ」一番? 引退する車両も

11/11(日) 7:13配信

乗りものニュース

豪華2列シート高速バスの歴史は、『どうでしょう』のあの路線から

 夜行高速バスのシート配列は4列または3列が一般的ですが、近年、車両の両側に1列ずつ座席を配した2列シートのバスが登場しています。なかにはパーテーションなどで座席を仕切り、個室タイプを売りにした豪華なものも。2017年初頭から春にかけてデビューした「ドリームスリーパー東京大阪号」や「ドリームルリエ」を皮切りに、そのような2列シートを備えた豪華夜行バスが、にわかに注目を集めました。

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 ところがその後、2列シートはなかなか普及していません。なかには車両の老朽化などを理由に運行を終了する事例も出てきています。2列シートの変遷を振り返るとともに、今後について改めて考えてみます。

 日本で初めて2列シートを採用した夜行バスは、1995(平成7)年に弘南バスが品川~弘前間夜行バス「ノクターン号」に投入したスーパーシート車でした。車内後部を1人掛けワイドシートの6席とし、個室カーテンや液晶テレビを装備したのが特長で、スーパーシートの乗車には、通常運賃のほかに3870円(当時)を追加で支払う必要がありました。

 このスーパーシートを備えた「ノクターン号」は、かつて北海道テレビのローカルバラエティ番組『水曜どうでしょう』の企画「サイコロ6 ゴールデンスペシャル」にも登場したバスですので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。しかし、車両の老朽化などの理由により、2012(平成24)年12月1日品川発を最後に、スーパーシート車は運行を終了しました。

 その後、2006(平成18)年4月には、西日本ジェイアールバスが東京~大阪間「ドリーム号」の豪華版として「プレミアムドリーム号」の運行を始めました。当時は、旧高速ツアーバスと熾烈な運賃競争、サービス競争が繰り広げられており、高速バスの一大ブランドである「ドリーム号」の付加価値を高める目的で設定されたのです。既存の2階建てバス(三菱エアロキング)を改造し、うち1階部分にリクライニング角度最大約150度を誇る幅広リクライニングシート「プレミアムシート」を配置。シートピッチを通常の座席の約1.5倍確保することで、寝台に迫る居住性を実現したほか、各座席には地デジ対応液晶テレビを装備しています。

「プレミアムシート」は、2階席(3列スーパーシート)の運賃にプラス1300円という安価で乗車できることが利用客にうけ、超人気シートに成長。2007(平成19)年と2010(平成22)年にリニューアルが実施されましたが、「寝返りがうてるシート」として、現在も高い人気を誇っています。

 その後、同様のタイプのシートは、ジェイアールバス関東、ジェイアール東海バス、ジェイアール四国バス、ウィラー・エクスプレス「エグゼグティブ」(2018年中に運行終了予定)などで採用されたほか、2009(平成21)年12月に登場した西日本鉄道「はかた号」(福岡~東京間)の初代プレミアムシート車では、2階席最前部4席を「プレミアムシート」として設定し、豪華シートによる寝心地の良さと2階建てバスならではの眺望の良さを売りにしていました。

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最終更新:11/12(月) 18:13
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