ここから本文です

「港区の価値が下がる」発言で批判集まる南青山・児相建設計画 区の進め方に疑問の声?

11/11(日) 12:00配信

THE PAGE

建設計画に反対する住民の発言がネットで拡散

 ブランドショップや低層の超高級マンションが立ち並ぶ東京・南青山に児童相談所の建設計画が持ち上がったことで、一部、住民から反対の声が上がっています。「港区の価値が下がる」という発言をめぐってネット上では批判の声も上がっているようですが、どういうことなのでしょうか。

 東京都港区は昨年11月、この地域にある3200平方メートルの国有地を約72億円で購入し、児童相談所や経済的に苦しい母子などが暮らす複合施設を建設する方針を打ち出しました。ところが一部の住民がこの計画に猛反発。10月14日に開催した説明会では、怒号が飛ぶなどかなり荒れた展開となりました。一部の住民が「港区の価値が下がる」「田町に作ればよいだろう」といった発言をしたことがネットで拡散したことからちょっとした騒ぎとなりました。

 計画に反対している住民の言い分としては、虐待を受けている児童やDV被害者が生活するということになると、周辺のイメージが低下するとの主張です。誰が入所しているのかといった個人情報は秘匿されますが、万が一情報が漏れた場合に、DV加害者が復讐にやってくることなどを一部住民は危惧しているようです。また、児童相談所は非行相談も受け付けるので、法を犯した14歳未満の児童も保護されるケースがあることも不安を広げているようです。

 こうした施設が必要不可欠であることは言うまでもありませんし、「価値が下がる」といった理由で建設に反対するのは、一種の偏見であるとみなされても致し方ないでしょう。

区の姿勢や事業性に疑問の声

 しかしながら、港区の姿勢に疑問の声が上がっているのも事実です。日本では公的な施設を建設する際、住民への説明会は形式的には行われますが、たいていの場合、物事がすべて決まった後に、形だけ実施されるということが多く、住民の声が反映されることは希というのが現実です。一連の計画を知らなかった住民も多く、事前の告知や説明が不十分だった可能性は否定できないでしょう。

 また事業性という観点からも疑問の声が上がっています。区は国から約72億円という格安でこの土地を譲り受けています。同エリアは「超」のつく一等地ですから、売却すれば軽く100億円は超えるでしょう。その資金でもう少し地価の安い場所に施設を建設すれば、建設費用も捻出できることになります。

 最初からこの場所に施設を作ることありきで予算が組まれ、物事が進んでいたのだとすると、納得できない住民が出てくるのも無理はありません。区は計画の経緯も含めてもっと住民に説明する必要がありそうです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:11/11(日) 12:00
THE PAGE

あなたにおすすめの記事