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JR北海道、最悪の営業赤字 新幹線赤字100億円規模 苦境脱却の道筋見えず

11/12(月) 6:04配信

北海道新聞

 JR北海道が9日発表した9月中間連結決算と2019年3月期業績予想は、営業損益など各利益の数字について「過去最悪」が並ぶ極めて厳しい内容となった。同時に公表した17年度の線区別収支状況からは、北海道新幹線が年100億円規模の営業赤字を計上していることが判明。収支改善に向けた単独維持困難路線の見直しも進まず、苦境脱却の道筋は見えない。

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地震と台風 来道客が激減

 JRは、今年5月に発表した18年3月期連結決算で過去最悪の416億円の営業損失を計上。19年3月期は厳しい状況が続きながらも、単独維持困難路線の見直し推進や、外国人観光客の取り込みなどを進めていき、営業損失は400億円に圧縮できるものとみていた。

 しかし、胆振東部地震と台風21号によって、9月1カ月間に7743本と、昨年同月の10倍の運休が発生。外国人客の来道数も大きく落ち込む。ホテルなど、グループの「稼ぎ頭」もキャンセルが相次ぐなどして、約9億円の影響を受けた。

 これらの結果、9月中間連結決算と19年3月期業績予想の営業損益、経常損益とも「過去最悪」の赤字になった。JRの綿貫泰之常務は9日の記者会見で「地震の復旧費用として、(通期連結では)約5億円の特別損失を計上する計画だ。大変厳しい」と苦渋の表情で語った。

新幹線、赤字100億円規模 経営を圧迫する見通し

 17年度の線区別収支状況では、札幌から新千歳空港へのアクセス利用が好調だったことなどで、千歳・室蘭線白石―苫小牧間など札幌圏4区間の営業赤字の合計が前年度より29億円改善した。半面、北海道新幹線の赤字は前年度比1・8倍にあたる98億円に拡大し、札幌圏での収支改善効果を吹き飛ばした。新幹線は本年度も100億円規模の営業赤字を出し、JRの経営を圧迫する見通しだ。

 新幹線について、綿貫常務は「来年度からは、青函トンネルの維持管理費用に対し、国の支援が年50億円くらい出る。赤字額は大幅に圧縮できる」と説明する。だが、国からの支援が確定しているのは19、20年度の2年間だけ。それ以降の支援継続には、この2年間で収支改善の道筋をつけることが前提となる。

最終更新:11/12(月) 6:04
北海道新聞

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