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”市販化にNO”アフターピルはなぜ日本で普及しない?遅れた性教育で望まない妊娠

11/14(水) 9:02配信

AbemaTIMES

■オンラインで処方する医師の訴え

 腰が重い国に対し、誰もが気軽にアフターピルを受け取ることができるようにと、提供に踏み切った医療機関もある。

 「ナビタスクリニック新宿」では、恥ずかしさや忙しさ、誰かにバレたらという不安から診療を敬遠しがちな人たちのために、今年9月から「オンライン診療」でのアフターピルの処方を始めた。病院に行かずとも薬を郵送で受け取れるということもあり、毎日のように相談が寄せられるのだという。

 久住英二医師は「ベストではなくても、せめてアフターピルだけでも飲めば約95%の確率で妊娠のリスクを押さえられるし、WHOも全ての女性がアクセスできるようにすべきだと言っている。厚生労働省からは“不適切である可能性がある“という、ありがたいコメントをもらっているが、私からすればアクセスを妨げている方こそ不適切だと思っているので、どんどんと自分が考える方向に進めていきたいと思っている。処方する上で一番大事なのは、いかに早く届けるかということだが、錠剤を取りに医療機関に来るのが難しい方がいらっしゃる」と話す。
 
 また、市販化を見送られた背景について久住医師は「検討会での委員の方々の発言をみると、“性教育に遅れがあるので薬をきちんと使用でない“という文脈が流れている。遅れているのは国の教育の問題であって、それを理由に救済手段を与えないというのは矛盾していると感じる。また、副作用も頭痛が18%、胃の痛みが12%、吐き気が12%の方に生じるが、一過性のものあり、これによって妊娠のリスクを回避できると考えれば、極めて小さなリスクだと思う。それなのに“リスクがあるから“といって売らないのはおかしい」と指摘する。

 「日本国内で承認されているのがノルレボという薬で、売り上げから推定すると年間11万錠ほどが発売されているとみられている。一方で日本の人工妊娠中絶の件数は年間16万5000件。中絶件数よりもアフターピルを服用する件数が少ないというのはありえない。ノルレボが発売されたのは2011年だが、それ以前は本来の使用目的でない中容量ピルを2回服用させることで、効果としては劣ってしまうが緊急避妊薬として用いられていた。海外だと2000円前後で薬局で購入できるが、日本では医療機関で購入するときの値段が診察料込みで15000円もする」。

 さらに久住医師は「アフターピルだけでなく普段から使う低容量ピルもある。あまり知られていないが、低容量ピルを使うと将来的に卵巣ガンになる可能性が3~5割減少するし、子宮体ガンのリスクも減少する。子宮内膜症の予防もできる。女性の健康を高める上で非常に有効だ。40代女性の4人に1人が貧血になるが、これは月経による鉄分の喪失が原因。新しいピルの場合、月経が来るのを4か月に1回程度にできるので、女性アスリートが使用することもある。避妊だけのものではないということは知ってほしい。日本では毎日飲まないといけないものしかないが、海外では薬が染み込んだチューブを皮下に埋めこんで、1度入れると3年間生理がこないというものもメジャーだ」と話、ピルへの理解と普及を呼びかけていた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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最終更新:11/14(水) 9:02
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