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「原爆Tシャツ」「ナチス帽」で苦境のBTS 全米1位の裏にある“異常”な実態

11/15(木) 7:30配信

ITmedia ビジネスオンライン

 最近、韓国の男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」が話題だ。

 K-POPが誇る男性7人組のグループで、アルバムなどのセールスも好評で世界的に人気が高い。日本にも進出してオリコンのチャートで1位を獲得している。日本にもファンは多い。

【ニューヨークのタイムズ・スクエア。あるBTSのファンはここの広告枠を購入した】

 そんなノリに乗っているグループが今、騒動を巻き起こしている。メンバーが過去に、キノコ雲と「愛国心」という単語がプリントされた「原爆Tシャツ」を着ていたことが判明。結局、予定していた日本の音楽番組の出演を中止する事態になり、海外でも大きく報じられた。

 すると今度は、ナチス親衛隊の記章がついた帽子をかぶって写真に収まったり、ナチスを想起させる旗をコンサートで振ったりしたことが明らかになり、米ユダヤ系団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」が抗議。BTSが国連でスピーチをしたこともあるグループということで、こちらも海外で大々的に報じられている。

 BTSにしてみればもはや言い訳もできない状態で、この状況がしばらく沈静化することはないだろう。

 まず断っておくが、筆者は嫌韓でもなければ、K-POPのファンでもない。だがグローバル化とソーシャルメディアの発展が生んだこのグループと今回の騒動は、世界的にもニュースになっているため、その動向をチェックしている。

 そこで今回、あらためてこのBTSというグループの実態について調べてみると、なかなか興味深いことが見えてきた。そもそも英語の歌を歌っていなかったBTSが「全米ヒットチャート1位」になった背景には何があるのか。英語圏での本当の評価はどんなものなのか。そしてそうした背景から、今回の騒動はどこに行くのかを探ってみたい。

なぜBTSが「全米1位」になれたのか

 まずBTSとは何者か。

 BTSのデビューは2013年。その後、ソーシャルメディアでの動きが活発になり、16年には米フォーブス誌の「ここ30日で最もリツイートされたアーティスト」という世界的なランキングで、なぜか突然、米大物歌手のカニエ・ウェストやジャスティン・ビーバーなどを押しのけて、BTS(Bangtan Boys)がトップになるという現象が起きている。

 この話で思い出すのは、米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」だ。これには随分前から読者がネットで投票できるシステムがあったのだが、なぜか06年から、世界的に知られているとは言い難い韓国人アーティストが何年も続けてトップになるという現象が起きて話題になっていた。おそらくファンが、ネットを使ってどんどん投票を行ったのだろうとの声もあった。

 韓国系の人たちは、この手の人海戦術は以前から得意だったようだが、それは最近も変わらない。18年版でも同誌のオンライン人気投票は、BTSがダントツの1位になっている。しかも同じランキングの2位は韓国の文在寅大統領。Webサイト内には、米ドナルド・トランプ大統領、カナダのジャスティン・トルドー首相、米下院議長のナンシー・ペロシ議員、Tesla(テスラ)のイーロン・マスクCEO、Facebookのシェリル・サンバーグCOOなど、そうそうたる顔が並んで掲載されているが、その中で堂々のワンツーフィニッシュはちょっと異様である。冷静に見れば、熱心な支持者がかなり力を入れて投票をしていると考えるのが自然だろう。

 少し話が逸れたが、とにかく、BTSは16年以降も地道に活動を続けてきた。そのBTSの活動を支えてきたのは、「アーミー」と呼ばれる熱心なファンたちで、彼らがBTSをつくったと言っても過言ではない。

 アーミーは、ネットなどどこかに投票できるチャンスがあれば飛びつき、ソーシャルメディアなどでもBTSを推すことに余念がなかった。例えば、ネット投票で決まるビルボード音楽賞のトップ・ソーシャル・アーティストというランキングでは、17年と18年にジャスティン・ビーバーをおさえてトップになったのがBTSだった。この賞は世界で最もネットで人気のあるアーティストを決めるという触れ込みで、韓国人アーティストとしてはBTSが史上初の快挙ということになっているが、世界で最も人気があるというのは、申し訳ないがちょっと違うと多くの人が思ったはずだ。

 その後、気が付けば18年9月に全米アルバムチャート「ビルボード200」で1位に輝くまでに上り詰めた。筆者には東アジア系米国人の友人が何人もいるが、彼らはいつも「米国でアジア系の人たちが活躍するのはうれしい」と語っていた。米国に暮らすアジア系がBTSにとっても重要なファン・ベースであることは間違いない。

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